角川書店単行本<br> 未来経過観測員

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角川書店単行本
未来経過観測員

  • 著者名:田中空【著者】
  • 価格 ¥1,925(本体¥1,750)
  • KADOKAWA(2024/03発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041146378

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内容説明

超長期睡眠を使い、遥か先の未来を記録し続ける職業「未来経過観測員」。借金返済のため、未来経過観測員となったモリタは、百年ごとに一度目覚めて人類史を観測することになる。希望に満ちた未来を期待していたモリタだったが、あるとき目覚めた未来で人類絶滅の危機に遭遇してしまう。進化したAIとバイオテクノロジーが生み出した不死身の怪物が地球上を埋め尽くしていたのだ。モリタは球体型のポストヒューマン・ロエイと共に地球を離れ、未来の観測を続けながら宇宙に安住の場所を探すことになるのだが……(「未来経過観測員」)。表題作ほか全二作を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

いちろく

26
中編と短編の二編。SF漫画家である作者が小説を発表されたと知り手にした一冊。表現が絵から文章に変わっても、らしさは変わらない。100年に一度目醒めて人の歴史を記録していく仕事を担った主人公を描いた表題作「未来経過観測員」。作者が予想する未来の可能性の一つとも思え、興味深くページを捲れた。AIなどが発達し過ぎた世の中で、人が自分の手でわざわざ記録を残していく意義について述べられた箇所が微笑ましい。終わりに向かう世界を描いた短編も、同様の状況で私ならどうするだろう? と思わずには居られなかった。2025/01/01

ひさか

22
web小説サイトカクヨム掲載未来経過観測員(長編)、書き下ろしボディーアーマーと夏目漱石(短編)の2編を2024年3月角川書店刊。三体世界をも凌駕する時空世界での謎と冒険は衝撃的でハイレベル。文句なしの良く出来た楽しい作品です。短編の方はあまり面白くなかったです。2024/04/30

JACK

18
△ 超長期睡眠技術により100年でも眠る事が出来る時代。主人公は国の未来を定点観測する「未来経過観測員」のモリタ。100年眠って1ヶ月だけ目覚め、その時代を記録し、再び100年の眠りにつく。人間が記録する意味があるか疑問に思いながらこの国家事業に志願した彼が観た未来とは…。 AIの反乱で世界が変容していく様子が描かれ、興味を惹かれますが、半分を過ぎたあたりから話が分かりにくくなり、面白さも激減。最後は惰性で読むようになってしまいました。ネットで話題の本ですが個人的にはかなり残念な印象。2024/08/19

本の蟲

15
超長期睡眠技術が確立され、百年ごとに目覚めて人類の行く末を観測する仕事についた主人公モリタ。AIやポストヒューマンの進化で、わりと早い時期に寿命問題も解決し、観測員の意義もなくなったかに見えたが…。二転三転する予想外の展開。一月の定点観測を終えて眠りにつくモリタと、ページをめくる読者とが「次の百年後はどんなだろう?」という気持ちでシンクロする。元はWEB小説で、作者は奇抜な設定で有名なSF漫画家らしい。同時収録の短編は、絶滅寸前の人類を描いた切ないお話でこちらも好みだった2024/04/21

君塚

10
表題作は、長期睡眠をしながら100年ごとに未来の定点観測を行うという建付けの中に、幅広いSF要素がちょっとずつ入っていて、なんだかオードブルみたいな作品だった。各々の要素が深堀りされるわけではないけれど、それらを並べて見映えのするストーリーが構築されていたとは思う。もう一つの短編からは、ビジュアル的に描きたいイメージが先にあって作品を作る方なのかなぁという印象を受けた。もう少し細かい部分が書き込まれてたほうが好みかもしれない。(核となるボディアーマーの内部構造すらよくわからなかった。)2025/07/28

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