子どもを育てられない親たち

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子どもを育てられない親たち

  • 著者名:草薙厚子【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • イースト・プレス(2024/03発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784781622866

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内容説明

なぜ、悲劇は繰り返されるのか?
なぜ、誰も命を救えなかったのか?

実際に児童相談所で働いたジャーナリストが
内側から見た、児童虐待 vs. 公的機関のリアルと、
虐待する親、される子どもの「脳」の特性とは?


【本文・「はじめに」より】
私は実際に現場を体験するために、児童相談所で働き、一時保護や家庭復帰のための面談などの仕事を目の当たりにしてきた。
そこで虐待問題の根深さを、あらためて思い知ったのである。
しかし、日本は相変わらず児童虐待防止の後進国といわざるをえない。
大手芸能事務所の創業者による未成年者への性的虐待がおよそ50年にわたって繰り返されてきたことが、
いまになって問題になっている。
これまで『週刊文春』が疑惑に対して何度も報道してきたが、この事実を日本のメディアのほとんどは無視し、
創業者が生きているときに刑事訴追できなかった事件だ。忖度を続けてきた関係者の責任や若者への影響はあまりにも大きい。
昨今のニュース報道で「虐待」の2文字を目の当たりにすることが多くなっていることに気づかない人はいないだろう。
密室の行動であるため、見えないところで確実に子どもへの虐待は増えているのは間違いない。

虐待の事件の報道は連日のようにされているにもかかわらず、
その事件のみに焦点が当たってしまい、
残念ながら虐待による子どもの脳への悪影響を報道している番組をほとんど見たことがない。
昨今、保護者が行う虐待だけではなく、近親者、仕事関係者からの性的虐待も問題になっている。
長年にわたって未成年者に性的虐待が繰り返され、
それがトラウマとなり、いまだに苦しんでいる人が多数いるのは報道にもあるとおりだ。
コロナ禍後の生活様式の変化によって子どもをとりまく環境も大きく変わりつつある。
子育て最中の保護者はもちろん、子育ては終わったが、
地域社会ではまだ子どもと接する機会がある人も、ぜひ本書で子どもをとりまく虐待の現状を知ってほしいと思う。



【目次】
はじめに
第1章 虐待が起こりやすい家庭
第2章 目黒女児虐待事件
第3章 野田小4女児虐待事件
第4章 札幌2歳女児衰弱死事件
第5章 富田林女児置き去り死亡事件
第6章 公的機関は何ができるのか
第7章 内側から見た児童相談所のリアル
第8章 虐待する親、虐待される子どもの脳
第9章 発達障害と虐待
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メチコ

18
児童虐待。 自分に子供ができてからというもの、この手のニュースはまともに直視できなくなってしまった。 一方で、加害者の心理や第三者としてできることなどを学びたく手に取る。 読んでいて気になったのは「~~すべきであった」論調。 たしかに保護する側にも至らない部分があったのかもしれないけれど、どうも後出しじゃんけんのような気が。 時間、人員、法の壁、etc…でどうにもならないことがたくさんあると思うのよね。 加害者側もそれを隠そうと巧妙に振る舞うわけで。 それにしても目黒女児の書き残した手紙がとにかくつらい…2024/04/05

POKI

4
ニュースで報道されていた、虐待事件のことも書かれていた。ホントにこんなひどいことを、子どもにしてしまうのかと思ってしまうが、それ以上にどうして誰も助けられなかったのか感じてしまう。この親たちに罪の意識はなかったのか。衰弱していく子どもをみて、少しでも心は痛まなかったのか。虐待する側は、都合の良いことしか記憶していないのだろう。虐待の影響で発達障害になりえるというのも興味深かった。こんな親からは離れた方がいい。子どもを増やす支援だけではなく、子どもが幸せに暮らせる事にもっと支援を。2024/07/24

みーあ

2
★3.5 実例を読むのが不快で苦痛。きちんと育てられなかった人が子どもを産んで、育て方がわからなくてだとか、障害もあってだとかで、育てられない。このループと感じる。子育て中の苛立ちや不満、不安は私も経験した。夫や実母、義母の目がることで、自制できたところはある。親子だと力関係が上下になってしまうので。第三者の目が抑止力になるのかもしれない。2024/12/24

Humbaba

2
子供を愛する。それは子育ての根本であり、最も大事なものと言っても過言ではない。しかし、では誰もができることなのかと言えば、残念ながらそうでもないのもまた事実である。それは正しくないと外部の人が言ったところで、現実としてそれが存在する以上認めたうえでどう対応すべきかを検討する方が生産的である。現状を正しく見つめることで適切な援助の方法が見えてくるし、それによって問題を緩和していくこともできる。2024/10/01

itankob

1
子供にイライラしたりつい手が出そうになる気持ちは理解できる。でも、死ぬまで子供に虐待する気持ちは全く理解できない。虐待の具体的な内容を読むと涙が出る。子供たちはどんなに苦しかったことだろう。泣き叫ぶ声が聞こえてくるようで、何度も読むのをやめようかと思った。2024/05/25

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