内容説明
スズ子は”ブギの女王”と呼ばれ、大スター歌手へと駆け上がっていく
戦後、福来スズ子はひとりで娘を育てながら舞台で歌う。そんな中、生まれたのが「東京ブギウギ」だった。明るく、飾らず、全身で歌う、それはスズ子の真骨頂だ。戦後の傷ついた日本にスズ子の歌声が響き渡る。その歌声に合わせて、笑顔で歌い踊る人たちが日本中にあふれていった。スズ子は“ブギの女王”と呼ばれるようになり、大スター歌手への階段を一気に駆け上がっていく。
笠置シヅ子をモデルにした連続テレビ小説「ブギウギ」の完全ノベライズの完結巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ihatov1001
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この下巻は戦後からは始まりブギの女王として飛躍し四十代の若さで歌手を引退するまでが描かれています。その間女児を出産する喜びがある反面、内縁の夫を病気で亡くすという悲劇にも見舞われました。彼女は赤子の時に生みの母と別れ、その後も育ての母、弟を次々と亡くすなど大切な人との縁がなかなか続きません。そんな彼女だからこそ、血縁があろうとなかろうと人の縁を大切にします。のちに出来の悪いマネージャーや誘拐未遂犯など他人を家族同然に向かい入れます。また、義理人情という養母の生き方もしっかりと踏襲していたのかもしれません。2024/04/01