内容説明
大河ドラマで話題の「紫式部」と「源氏物語」を描く、帚木文学の最高傑作、第3弾! 一条天皇の中宮であり、藤原道長の娘・彰子に仕える香子(紫式部)は、道長から彰子への進講を依頼される。彰子に白楽天の『新楽府』を手ほどきしながらも、香子は自身が物語を生み出すことについての思索を深める。さらに彰子が懐妊、皇子出産と、道長一家の権力が増していく中、香子が紡ぎ出す『源氏物語』は「少女」~「上若菜」の帖に進み、「玉鬘」十帖や女三宮降嫁など、光源氏の華々しい世界を描き出していく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
161
昨日の第一巻に続いて、第三巻、漸く順番通りとなりました。著者のペンネーム「帚木」が「源氏物語」に由来しているとおり、著者の「源氏物語」に対する思い入れには凄まじいものがあり、頁数も増大(一巻:461頁⇒二巻:506頁⇒三巻:507頁 第四巻も増量)しています。続いて第四巻へ。 https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-85453-32024/04/04
Sato19601027
52
藤原道長と彰子中宮の物語が分かると、この紫式部物語が断然面白くなる。彰子中宮の女房として出仕し始めた紫式部は、藤原道長から中宮への進講と出産記録係を命じられる。そんな忙しい中でも「源氏物語」は忘れない。物語の一番の理解者は、親友の女房小少将の君だ。我々読者は、小少将の君と紫式部の会話を補助に「源氏物語」を深く理解する。三巻で書かれるのは、「少女」から「上若菜」の帖。源氏の君が33歳から40歳までの物語だ。六条院大邸宅の落成、夕顔の遺児・玉鬘の登場、葵の上との子・夕霧の結婚、そして准太上天皇へ。栄華の極み。2024/04/13
花林糖
13
図書館本。光源氏33歳~40歳。香子(藤式部)35歳。「少女(おとめ)」~「上若菜」の帖。『源氏物語』は夕霧、玉鬘、女三宮登場。准太上天皇となった光源氏。中宮彰子は出産。藤式部は道長の召人となり、出産を迎える中宮彰子の日々を日記に綴って欲しいと頼まれる。源氏物語は所々流し読みをしてしまうけれど、香子物語は◎。2024/04/13
mitubatigril
11
2巻に比べて3巻はとても読みやすくて1巻を読んだときに感じた先が待ち遠しい思いがする。 源氏物語と紫式部の話しが上手くまじりあってるからかもしれない。式部の宮仕の模様も令和語版紫式部日記にもあったけどこちらの方が読みやすくてわかりやすく 源氏物語の広がり方もさもあらんと思わせる。源氏物語部分も男性作者だからかドロドロ感がさほどクドク感じずサラリと表現してあるのも目新しい感を覚えた。次が楽しみになった。2024/04/06
フロッグ
8
道長との関係や、清少納言をさりげなく腐すところが印象的。2024/04/13