内容説明
ある本を買うと、魔女がどんな恋でも叶えてくれるんだって――。とある恋愛相談をきっかけに、西荻窪駅のコンビニでそんな噂を囁かれるようになったブックカフェの店主・月子。今日も恋に悩めるお客さんが「本」と「魔女」を求めてやってくる。だがもちろん月子は魔女ではなく、恋の魔法も使えない。そこにあるのはこだわりのワンプレートとおいしいドリンクと、いくつものウソだけ。ルールはワンドリンクワンプレートのオーダー。読書をしたり、時々魔女に恋の相談をしたり……。そんなブックカフェで、月子は恋の悩みを「本」になぞらえながら、またひとつウソをつく――。誰にも言えない恋に悩んでいるのなら、噂の「魔女」の店はこちらです。
目次
1話 エンドウ豆の上で寝ない。
2話 赤毛じゃないアン
3話 思い出にいないマーニー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
31
とある恋愛相談をきっかけに、西荻窪駅のコンビニで噂を囁かれるようになったブックカフェの店主・月子。恋に悩めるお客さんが本と魔女を求めてやってくる物語。ワンドリンクワンプレートのオーダーで、読書をしたり、時々魔女に持ち込まれる、仕事にやりがいを感じながらも結婚を考えている相手の転勤に悩む女性や、絵を描いている時にヴァイオリンを弾いている彼との関係に悩む美大生、お店に通いながら話せなかった男の話。本になぞらえながら寄り添う月子さんがなかなか良かったですけど、たびたび出てくる二階の山男の正体には驚かされました。2024/02/16
陽ちゃん
7
東京に土地勘が全くないので、西荻窪と言われても正直何も思い浮かばないのですが、何となく素敵なトコロというイメージがあります。そんな西荻窪でブックカフェを営む月子。何やら秘密がありそうな月子を見守る親友お花の存在が羨ましいです。何故かブックカフェの魔女に恋の悩みを解決してもらおうとカフェを訪れる女の子たちとのやり取りをする中で、俯いていた視野が広がり、次の段階へ進もうという気になった月子を応援したいです。で、月子の作るワンプレートもお花が作るスウィーツも美味しそう!2024/04/20
栗山いなり
6
西荻窪にあるブックカフェを中心に展開される物語。全体的にふんわりとした感じの物語だったけどそこに女性ならではの苦悩が加わってた気がする。それと、思い出のマーニーが出てきたのがどこか印象的だったな2024/03/24
おさと
5
初読み作家さん。文体のくせ?あるかなぁ…。状況把握しにくかった。赤毛のアン、途中までしか読んでないから全部読みたいな。2024/04/29
あるぱか
2
こんなお店あるなら行きたい!と思ったブックカフェが舞台のお話。連作短編なので、徐々に主人公や友達の秘密が明らかになり、納得できる箇所が増えていきます。ただ文章の間合いの取り方が独特な感じがして、読み進めるのが少し難しかったです。2024/03/12