内容説明
登頂しなくても、ひとりでも、何歳でもいい。俳優業や介護で中断しながら30年間山を歩き続けて見つけたのは「山の中で見るものはすべてが美しい」ことだった。自然に入り、自分を見つめなおす喜びを綴るエッセイ。
【目次】
CHAPTER 1 山で出会った道
69歳、大自然の中を貫く
世界一美しい散歩道、ミルフォードトラック
40歳のはじめの一歩
白く美しい燕岳
自分らしくなれる場所
私たちの道標のような人
CHAPTER 2 山は文化だった
「山と溪谷」と私
歩くことで紡がれた物語
室堂山ですれ違っただけの人
幻のジャンダルムデート
CHAPTER 3「自分の山をやりなさい」
『山なんて嫌いだった』
エベレスト街道の21日間
帰国した薄汚い女
ヒマラヤの山頂に立つ
念願の「自分の山」をやれた夏
CHAPTER 4 登れなくても自然があった
やりたい山に出会った矢先
母「絶対に南極へ行く」
小さな自然が元気にしてくれる
自然に親しむトレイル・カルチャー
加藤則芳さんが遺した道
CHAPTER 5 自分のために道を歩く
自分でシナリオを書きながら登っている
還暦から歌手になる
田部井さんとの最後の山
歩かれなくなった道は消える
足裏で聞く枯葉の音
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えんちゃん
58
『山なんて…』が良かったのでこちらも。今作は登山をやるようになって出会った人たちのお話がメイン。『できない』じゃなくて『やってみるのがいちばん』が口癖の田部井さんとの出会いと別れ。南アルプス縦走やキリマンジャロ登頂、海外語学留学や社交ダンスまで。とどまるところを知らない行動力で、決して自慢するでもなく淡々とやってのける。まさに御父様の『品良く生きる』の教えそのままに生きておられると思います。2025/06/23
Shoji
29
市毛良枝さんが書いた山エッセイ。変則的で忙しい仕事、そこに来てお父様の死、お母様の介護、実際は山へ行く暇などないであろう。ところが、ニッチな時間をついては山に行ってご自身をリフレッシュされています。私もトレッキングを趣味にしていますが、山に入ると、汗臭、日焼け、虫刺され、小さなケガは付き物。女優という人様に見て頂く職業柄、実は大変なご苦労をなさっていることと思います。なにかと理由をつけては自身を楽な場所に置きたがる私、少しは見習わなきゃ。2025/07/12
しおり
28
市毛良枝さんの登山歴を綴った一冊。始めたきっかけはお父さんの入院していた病院の方と山の話をしたことだそう。大人しかった市毛さんだけれど山にのめり込み、自分を変えて積極的になっていく。身体を元気にするだけでなく心も健やかになっていく山のパワーはスゴいしすばらしい!2024/07/08
tetsubun1000mg
23
市毛房江さんが日本トレッキング協会の理事をしていることはTV番組で知っていたが、詳しいことは昨年末に読んだ「山なんて嫌いだった」を読んでから。 登山経験がない女優さんが、親の入院をきっかけに担当医や看護師との会話から山に登ることになる。 「ハイキング程度の山ですよ」と言われたそうだが、行先は北アルプスの燕岳から常念岳へ渡り2泊3日というのは素人の私から見ても無謀な気はするが大変だったでしょう。 しかし女優さんながらこの本は口頭筆記ではなく、実際に原稿を書いているのが分かるのだが、大変読みやすい文章でした。2025/03/02
やっちゃん
20
登山環境が恵まれすぎで羨ましい。ソロもできなきゃと単独行するのは感心するが人気者は囲まれちゃって一人になれないのは少し気の毒。関わった人との話ばかりで山と向き合う部分がないのは残念。でも彼女しかできない仕事をして山に貢献してるのは間違いない。40歳からでも出来る!2025/06/13
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