内容説明
おちゃめな孫娘と頑固なばあさん
2019年と1963年をまたぐ
二人の冒険の行く先は?
高校入学を目前に、ふとした異変で
昭和にタイムスリップしてしまった菜緒。
時はオリンピック前年。
口が悪く愛想なしの祖母を相棒に
東京タワーから始まる物語は
思わぬ出会いと発見にあふれて――
やがて明らかになる、ばあさんの封印された過去。
取り返しのつかない出来事を、菜緒は覆すことができるのか!?
「ひょお、こりゃ面白くなってきた」「まったく、バカまごといると疲れるよ」
愉快爽快、ラストに涙。阿川佐和子の長編小説。
挿絵 石川えりこ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
駄目男
15
日頃、向田邦子と阿川佐和子のエッセイを古書店で見かけたら即買いするのが常で、二人の性格の違いからどちらも面白いと思っているが、今回初めて阿川佐和子の小説を読んでみた。向田邦子の小説は言うに及ばず、その上手さにおいては定評がある。がしかし、この『ばあさんは15歳』という本は、頑固なばあさんと孫娘が2019年から1963年にテレビ塔を通じてタイムスリップするという非現実的な話。1963年といえば東京オリンピックが始まる前年。私がまだ父と継母と3人で東京の板橋に住んでいた時代。街にはミゼットが走りチンチン2025/04/15
たなぼう
5
著者である阿川佐和子さんの小説は初めて。中盤から続きが気になり、とてもおもしろくなりました。阿川さんのエッセイは、今新聞に連載中で楽しみにして読んでます。図書館本。2025/08/15
hasami1025
5
小難しくないタイムスリップもの。取り戻したい過去が身近で、でも切実で、、、描かれる昭和の雰囲気にホッとする。昭和で出会う平成の幼馴染とばったり出会ってしまったり、こんなにカジュアルなタイムスリップものはあまり読んだことがなかったので、新鮮。こういう本を読むと、いつかうっかりタイムスリップしてしまったときな備えて、古い硬貨を財布に入れとかなければ、と、ついつい余計な備えをしてしまう(笑)2024/07/20
can_mama
4
祖母(ばあさん)と15歳の孫娘・奈緒が56年前へタイムスリップ。 東京タワーのエレベーターがタイムスリップのスタート。タイトルから、祖母と孫が入れ替わるのかと勝手に思っていたら・・そうでなくそのまま祖母の生家で過ごすことになる。その昭和の5日間がなんとも暖かくて安心して読み進められるし、続きはどうなるの?と、どんどんページをめくってしまう。阿川さんならではの軽いタッチで面白い。早めに現代に戻れるけど、後半の回収部分で一件落着。2025/10/19
なんてひだ
4
思ったのと違うこーもっとヒリヒリと令和に戻れない様な限界スレスレな世界を想像したのが、西原君出て来るしちょくちょく万里が割って入るしタイムトラベルのやり方も簡単で、そー分厚い前半で帰って来れるという安心感。掲示板に路面電車にコッペパンに一晩の宿に昭和の時代を見せてくれる、奈緒のラップが浮いてない今どきの目から見た時代観察とか良い、令和に戻ってせっちゃんとの交流とかも安心してみてられるってこと2024/08/25




