内容説明
背骨と手足を得て、脊椎動物は速く長距離を移動できるようになった。走る、泳ぐ、飛ぶと方法は異なるが、動物それぞれが素早い動きを可能にする体のデザインを持っている。ヒトはコケつつ歩くが、これがめっぽう効率が良くて速い。なぜ? 鶏の胸肉はササミよりも3倍も大きい。なぜ? 渡り鳥が無着陸で何千㎞も飛べる。なぜ? 魚やイルカには顎がない。なぜ? 皆、納得のいく理由がある。動くための驚きの仕組みが満載!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
うえぽん
47
ウニ等棘皮動物の研究者が、教科書編纂の経験を元に、移動に係る様々な生物のデザインを紹介した力作。馬などの歩行・緩行・疾走時のモードの違いはエネルギー効率性の観点から説明。熱気泡の上昇気流や高度別の速度勾配を活用して極めて効率的に滑翔するコンドルやアホウドリ。息継ぎ頻度を気にするスイマーとしては羨ましい、口を開けて泳ぐことでエラに水を供給して呼吸できるマグロ。ウニとヒトの移動は、倒立振り子で、コケつつ歩く省エネ移動として共通点があるとの指摘。血合いなど魚の筋肉の違いの説明は、今後の調理時の楽しみに繋がる。2024/05/19
そうたそ
15
★★☆☆☆ 名著「ゾウの時間 ネズミの時間」の著者による新作。動物の走る、泳ぐ、飛ぶという行為について生物学的にしっかりと解説された良著なのだろうとは思うが、生物学に興味がなければ辛いかも。「ゾウの時間〜」ほど門戸の広い中身ではないように思った。もちろん、この分野に興味ある人なら三部作の完結編として読むに値する一冊だろう。2024/03/09
寝落ち6段
14
生物の移動について特化した内容。魚はどうやって泳いでいるのか、鳥はどうして飛べるのか、なぜ陸上を走ることができるのか。その体の構造が、自然条件に対して非常に科学的に適するように進化している。人類が流体力学を駆使して飛行機を飛ばすよりも、鳥はずっと昔から流体力学で飛んでいる。振り子運動を理解しなくても、体を振って歩いている。地球に遍く棲んでいる生き物が多様な進化を遂げたこと、誰が設計したわけでもないのに進化したこと、まだまだ未知の事柄があること、生き物の不思議とロマンを感じる一冊だった。2024/07/29
Jampoo
11
動物達(人間含む)は一体どうやって移動しているのか。 歩行、爬行、飛行、遊泳、様々な移動法を細かく分解し、どんなエネルギーを利用してどう効率化しているのか、肉体はどう構成されてどう駆動するのか、細かに分解して初学者向けに解説してくれる。 中学理科から生物学への橋渡しとなるような内容を目指した、と後書きにあったが、子供の頃は理科好きだったが次第にミクロな理屈ばかりになって理系に興味を無くした自分のような人間にピッタリでとても勉強になった。 物凄く面白い!2025/04/12
kamekichi29
9
生物の移動の仕組み?を結構詳細に、力学的なことも加えて解説。タイトルからもう少し軽い内容かと思ったけど、かなり詳しい。 タイトルには出てきてないけど、鳥の移動の話、仕組みなどが個人的にはかなり興味が持てた。2024/12/13




