モノクロの街の夜明けに

個数:1
紙書籍版価格
¥2,750
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

モノクロの街の夜明けに

  • 著者名:ルータ・セペティス/野沢佳織
  • 価格 ¥2,750(本体¥2,500)
  • 岩波書店(2024/02発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 750pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784001160482

ファイル: /

内容説明

1989年,ルーマニア.独裁が続くこの街で,高校生のクリスティアンは密告者になった.自由を夢見る17歳は,東欧諸国の民主化を伝える海外ラジオに耳をすませ,任務を逆手にとって,世界に真実を知らせようとする――抑圧された人々の祈りが,ついに国を動かすとき.革命の希望と痛みを描く,渾身の歴史フィクション.

目次

モノクロの街の夜明けに
作者あとがき
リサーチと出典について
訳者あとがき
日本語版読者のための参考資料

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HISA

10
☆☆☆☆待ちに待ったセペティスの新作。前2作が良すぎて期待値が高かったせいか、はじめは閉塞感しかない雰囲気にちょっと入り込みにくいところもあったけど、途中から一気読み。政権が崩れていく混乱の様子と国民の熱気が、臨場感を持って伝わった。ラストがとても気になったけど、終わらない現実があるのか。家族のそれぞれが自分のやり方で家族を守ろうとした悲しい監視社会の物語。たくさんの人に読んでほしい。2023/12/30

都忘れ

9
ベルリンの壁が崩壊し東欧の国々に大きな変革が次々と訪れた1989年、チャウシェスクの独裁政治の下であえぐルーマニアにも大きな波が。17歳の少年の目でみたルーマニア革命前夜を描いた物語。至る所に張り巡らされた監視社会、なんにでも並ばなければならない物資の窮乏、電力不足、何よりも自由な言論の押さえつけ。密告者となってしまった少年の恐怖と葛藤、何という極限の状態か、フィクションとは言え、綿密な取材に裏付けされた内容はリアルで胸に迫ってきた。こんなことがほんの30年前まであったのだという現実を心に留めたい。2023/11/09

さく

8
衝撃を受けながら、目が離せなかった。ルーマニアの高校生が独裁国家の中で、翻弄された日々。とてもリアルで世界からは注目もされなかった国でおきていた事。バナナを食べたいと思った事が象徴的で。家族はそれぞれが家族を守りたくて複雑に利用される。きっとどの家庭も同じで、何の変哲もない家庭の報告が3,000ページにもなっていた。凄い内容で動けないなった。 2023/10/29

ぱに

8
ルータ・セペティスさんの本の大ファンです。3冊とも読み終わったあとの胸に迫る感動は言葉になりません。今回の本はルーマニア革命について。これまでの本と同様、名もない市井の若者が主人公。彼らがその時代をどれだけ懸命に生きたかを克明に知らせてくれます。日本に住む私はルーマニアの歴史をあまり知りません。こんなことがたった30年前まで現実にあったなんてと思うと苦しくてたまらなくなる。知ることで歴史に声を与える、セペティスさんの言葉を忘れずにいたい。ひとりでも多くの人に読んで欲しいです。歴史に声を与えてください2023/09/22

青猫ノラ

7
チャウシェスク独裁下にある1989年のルーマニアが舞台。綿密な資料・取材の活用を得意とする作家、ルータ・セペティスのよるYA文学です。10代の瑞々しい視点で閉塞感ある社会を描きながら、終盤は一気に加速していく物語。2024/01/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21526773
  • ご注意事項