ブルーバックス<br> 現代数学はじめの一歩 集合と位相 数学はいかに「無限」をかぞえたのか

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ブルーバックス
現代数学はじめの一歩 集合と位相 数学はいかに「無限」をかぞえたのか

  • 著者名:瀬山士郎【著】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 講談社(2024/02発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065346716

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内容説明

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現代数学の二本柱「集合と位相」が楽しくわかる!

自然数と有理数の「無限の濃度」が同じ!?
実数の無限より大きな無限は存在するのか?

自然数、有理数、代数的無理数、超越数、そして実数へ。
カントール、ヒルベルト、ベルンシュタイン、デデキント……。そうそうたる数学者たちは「数」をどのように考え、そして「無限」をどのようにして数えたのか。
数えられる無限とは? 実数の無限基数「アレフ」とは? 数の近傍ε(イプシロン)って? コンパクトとはなにか?
重要なキーワードと楽しい解説をもとに、「現代数学の景色」を一望しましょう。

<本書まえがきより抜粋>
世に数学嫌いの人は多いとか……。
しかし、嫌いというのは数学に関心のある証拠かもしれません。じつは分かるものなら数学を楽しんでみたい。もしかしたら数学の素顔は案外素敵かもしれない。
本書はそんな人のために、現代数学の二つの分野、「集合と位相」を解説した本です。
集合と位相、言葉からしてなんとなく現代数学の柱のようで(事実これは現代数学の大きな柱の2本です)、抽象的でかっこいいという感じもするし、いかにも数学! という雰囲気もある。
たしかに集合と位相は現代数学の根底を形づくるもっとも重要な概念です。これらは20 世紀になって初めてきちんと確立されたものですが、数千年の歴史を持つすべての数学を展開する場を提供しています。
子供たちが算数の中で初めて出会う、もっとも素朴な「数を数える」という行為の中にさえ、集合の考え方が潜んでいるのです。
本書はそんな集合と位相を、数式をなるべく少なくして(数学の宿命でどうしても最小限の記号は使わなければなりませんが)、その意味するところをイメージとしてつかんでもらうための解説書として書かれました。
現在進行形で数学を学んでいる人にはひと味違った解説として、これから数学を学ぶ人には一種の旅行案内として、すでに数学を学んでしまった人には、自分の学んできたことを振り返り、さらに数学とつき合っていくための手引書として活用していただけることと思います。

目次

第1章 集合とは何か--パラドックスを超えて
1.1 集合とはどんなものか
1.2 集合の計算
第2章 写像とは何か--重要なポイント
2.1 直積集合
2.2 写像とグラフ
2.3 配置集合と集合の巾
2.4 集合の演算と写像の関係
第3章 無限をかぞえる--カントールの活躍
3.1 有限集合の元の個数
3.2 無限集合の基数
コラム | ホテル・カントール
3.3 代数的数と超越数
3.4 実数の基数と対角線論法
コラム | ヒルベルト支配人の憂鬱
3.5 ベルンシュタインの定理
3.6 無限の階層構造
第4章 無限基数の演算--無限をあやつる
4.1 基数の演算
4.2 基数の巾
4.3 集合的世界像
第5章 ユークリッド空間--位相のことはじめ
5.1 位相とはどんなものか
5.2 ユークリッド空間、はじめの一歩
5.3 数直線
5.4 関数の連続性、
5.5 関数の連続性と開集合
5.6 閉区間の性質
5.7 コンパクト集合の性質
第6章 距離とは何か--距離空間の世界
6.1 なぜ距離か
6.2 関数の連続性
第7章 位相空間--超抽象的な世界へ
7.1 位相空間を眺める
7.2 位相空間と連続写像
7.3 もう一度、位相とは
ブルーバックス版あとがき
「集合と位相」をさらに知りたい方へ
さくいん