内容説明
超人気軍事研究家が、ロシアによる北方領土を含めたオホーツク海における軍事戦略を述べる。この地で進む原子力潜水艦配備の脅威を明らかにし、終わりの見えないウクライナ戦争との関連を指摘し、日本の安全保障政策はどうあるべきか提言する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kk
32
図書館本。70余年に及ぶロシア太平洋艦隊・戦略原潜勢力の栄枯盛衰を振り返る。その上で、その戦略・能力・態勢の今日的状況を点検し、ウクライナの状況などを加味しつつ、今後の展望や我が国安全保障へのインプリケーションなどを語る。あとがきに「オタク気質を全開にしてみた」とあるとおり、内容的にはかなりのディテールに言及。それだけに、ある意味とても実証的で信頼できる論考。しかも、この先生の文章、読ませる。これほどのものが新書で出版される時代が来たのかと、少なからず感心。最近読んだこの手の書物の中では出色の一冊か。2024/04/28
楽
30
24年。藤井太洋『ワン・モア・ヌーク』の後にこれを読むのもどうかと思うのだが現実は無視できまい。第3章までは極東の冷戦史。かなり専門的。特に核や潜水艦については資料の制約が大きい中、時に西側の資料も使いながら要塞の実態に迫る。 白眉は第4章。衛星画像を駆使して潜水艦運用の状況を「偵察」した労作。数々の執筆やメディアへの出演をこなしながら、これだけの分析をなしたことには驚く。そしてこれらを踏まえて第5章では日本はどうあるべきかを考える。個人的には「あとがき あるいは書くという行為について」に親近感がわく。2024/03/12
羊山羊
21
とても面白くて興味深い内容で一気読み!ロシア極東の冷 戦史としながらも、筆者が得意とするオシント、ジオロケーション分析による諜報活動の一端を垣間見ることができる1冊として面白かった。何より、冷戦期では特に忘れられがちな、ロシアの極東部、しかも防衛サイドのお話に焦点を当てているという点でとてもドマイナーなテーマである。しかし、今日に至るまで、ロシアは極東の「核要塞」を手放していない。 そこに、ロシアの太平洋への警戒心の表れを知ることができる。→2024/04/13
ピオリーヌ
19
著者の軍事オタクな側面が全面に出ておりかなりマニアックな内容。潜水艦や核兵器の型番など初見の内容が多く、少々読むのに骨が折れたが、それだけに内容は信頼できる。カムチャッカ半島にロシア軍の重要な軍事施設があり、それを支える千島列島・北方四島の重要性を考えるに北方四島の返還は到底夢物語としか思えない。2024/06/14
宇宙猫
16
挫折。面白いけど専門的過ぎてついていけなかった。2024/12/14
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