内容説明
紫式部の生涯には不明な点が多い。なぜ漢籍、和歌や物語文学、有職故実に詳しかったのか。なぜその才能が世に知られたのか。少女時代の環境から有力者とのやり取り、没年まで、資料からその姿を浮き彫りにし、新たな紫式部像を描きだす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆずきゃらめる*平安時代とお花♪
10
紫式部が頼道の結婚をなかだちしたという話は初耳。村上天皇の皇子・具平皇子と縁があったのは諸説の一つ。だから琴がなどの楽器が上手かったとうなずける。摂関家の流れとともに文学はかわっていった。サロンは中関白だけじゃなかった。源氏物語って盗むほど当時は人気があったが紫式部にはそう簡単なものじゃなっかったのかもしれない。2024/04/19
左近
3
親が古典文学全集を揃えておいてくれたので、小学生のうちに『源氏物語』はもちろん全巻読了したし、そこから派生して、作者や関連人物についても一通りは理解したつもりでいたのに、具平親王なる人物については完全にノーマークだった。血縁のみならず、文化サロンとしての役割と、それに伴う人脈。紫式部の生涯を理解する上で、きわめて重要人物ではありませんか!そうか、そこからそういう風につながっていたのね…年表に記される重要事項の隙間にある、事情や背景に対する理解を増進してくれる本だった。高かったけど、買って良かったです。2024/08/30
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