内容説明
家康は、いつ決断したのか?
大坂冬の陣、夏の陣を経て、豊臣家は滅んだ。
しかし家康は、関ヶ原合戦後も、豊臣家滅亡を企図してはいなかった。
大坂の陣に至るまでの十数年、家康は何を考え、どう行動していたのか?
かたや豊臣方は?──
本書では、秀吉の最晩年から、関ヶ原合戦、方広寺鐘銘事件、大坂の陣前夜、
冬の陣・夏の陣、戦後処理までの実態を、良質な一次史料と最新研究を用いて解明。
今わかりうる大坂の陣のすべてをつまびらかにする。
旧説の誤りを正す論考多数。
【内容より】
●家康はなぜ、関ヶ原合戦後の十数年も間、豊臣家を生かし続けたのか?
●方広寺の鐘に刻まれた「国家安泰」に、家康呪詛の心はあったか?
●関ヶ原合戦後、九度山に蟄居していた真田父子に「打倒家康」の意志はなかった
●大坂の陣に、浪人衆・一揆勢・キリシタン・寺社・村々はどう関わったか?
●冬の陣後の、大坂城外堀・内堀の「埋め立て」は、豊臣方も了解済だった
●夏の陣後、幕府が執念を燃やした、「豊臣方の落人探索」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
六点
85
戦国時代の掉尾を飾る「戦争を終わらせるための戦争」となった大阪夏の陣を描いた歴史書。こんなに分厚いのに一般書なつもりが著者の気合を示して余りある。徳川豊臣間の政略の応酬とは言い難い一方的な徳川の吊し上げは、一次史料の中から政治暴力とも言うべきものを現出させる。真田丸で知識を仕込んだ六点に取っては知識の更新ができた。2024/11/07
いちろう
2
かなり面白かった。それぞれの主要武将の生きざまも分かって。マニアな本だ!2024/11/30
Yasuhiko
0
誰もが知る大坂の陣による豊臣氏滅亡だが、後世の創作も少なくない。家康は関ヶ原の戦い直後から豊臣氏滅亡を企図していたのか。真田信繁(幸村)の実際の活躍はどうだったのか。冬の陣後に内堀が埋められたのは本当に騙された結果なのか。著者は一次資料に基づき、こうした疑問を検証する。自らの功績を誇るための記録や落武者狩りの描写などから、当時の戦のリアルな姿が浮かび上がる。2025/09/21
グランくん
0
二条城での、家康と秀頼の対面から大坂の陣、そして家康の死までを描いた物。2023/01/29




