幻冬舎文庫<br> ミトンとふびん

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幻冬舎文庫
ミトンとふびん

  • 著者名:吉本ばなな【著】
  • 価格 ¥721(本体¥656)
  • 幻冬舎(2024/02発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344433632

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内容説明

互いに事情を抱え、母親達の同意を得られぬまま結婚した外山くんとゆき世。新婚旅行先のヘルシンキで、レストランのクロークの男性と見知らぬ老夫婦の言葉が、若いふたりを優しく包み込む(「ミトンとふびん」)。金沢、台北、ローマ、八丈島。いつもと違う街角で、悲しみが小さな幸せに変わるまでを描く極上の6編。第58回谷崎潤一郎賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

さてさて

177
『失うものがないということがなぜか安心につながっていた。もう死は私に追いついてこない』。長短織り交ぜた6つの短編が収録されたこの作品。そこには、それぞれの短編で主人公となる6人の女性たちの物語が描かれていました。台北、ヘルシンキ、そして八丈島とバラテエィに富んだ旅先にどこかは興味ある場所が見つかるであろうこの作品。そんな旅先に旅情を掻き立てられるこの作品。“たいせつなひとの死、癒えることのない喪失を抱えて生きていくー”という内容紹介の世界観が描かれていく物語の中に予想以上の深みを感じた、そんな作品でした。2024/02/20

esop

82
谷崎潤一郎賞、受賞作品。 さすがばななさん、読みやすく、何か気づきを与えてくれる作品でした。 帯にあるとおり本棚に置いておきたい本。 何かを失った人。過去を引きずっている人に突き刺さるものがある。 最後の情け嶋、幻影というキーワードで、特に刺さった話だったなぁ。お土産買う話は、確かに!!! 相手の好きなところを好きなままにするには距離をちゃんと丸く置くこと/いっしょに暮らしている人へのおみやげを選ぶ心はできている/彼らではないのだ。実際は。この世はそんな幻影でできている/だいじなのは突き詰めないこと2025/11/25

ふう

77
家族や友人を失なった女性の『いつもと違う街角で、悲しみが小さな幸せに変わるまで』を描いた6話の短編集。大切な人を失った悲しみは静かに、とても静かに、落ち葉のように水底に沈んでいきます。その悲しみは忘れることも消えることもないけど、深く沈めたまま、残された人々は残された大切な時間を生きていくしかないと、旅先で出会った人々が教えてくれました。わたしもそんな人々に出会う旅をしたいと心から思いました。とくに冬のヘルシンキ。自分も年老いているのに、あの老夫婦に会ってムーミンチョコをもらえたらと思ってしまいました。2024/03/20

syaori

74
短編集。母親や親友との死別、夫との離婚など様々な喪失を抱える人たちの物語が並びます。彼らの物語では、生きることは「耐えがたいこと」ばかりで、また人は「ほんとうはわかりあえない」し、そうして積み上げたものは死別や離別で崩れてしまう儚いものだということが示されます。しかし同時に、そのやりきれないもののなかに「美しくて軽いもの」があることも示され、最後にはその「羽みたいな」ものの優しい美しさが残るようになっていて、「重い」「きたない」世界からそれを汲み上げてみせるところに作者の本領あるのではないかと感じました。2024/10/08

チョコ

57
私はこの歳なのに、まだ両親も健在で身近な人を亡くした経験がない。本当に辛く悲しいのだろうと想像するだけだけれど、そんな時に癒してくれる本を知っているというだけで心強いだろうと思う。この本はそんな本。『カロンテ』が一番好きだった。旅という非日常によって、癒されることあるだろうと思ったり。『ミトンとふびん』も『珊瑚のリング』もいい。ゆっくり遺品を片付けることで自分の気持ちを片づけるという気持ちもわかるなぁ。あとがきのばななさん、何があったのかな、とちょっと心配したりしてます。2026/01/10

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