文春e-book<br> トヨタ 中国の怪物 豊田章男を社長にした男

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文春e-book
トヨタ 中国の怪物 豊田章男を社長にした男

  • 著者名:児玉博【著】
  • 価格 ¥1,800(本体¥1,637)
  • 文藝春秋(2024/02発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 480pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163918051

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内容説明

トヨタ最大の秘密を知る男の「告白」

企業人の“業”を描く児玉博さんの今作は、トヨタの中国事務所総代表だった服部悦雄氏が主人公です。服部氏は、「低迷していたトヨタの中国市場を大転換させた立役者」であり、「トヨタを世界一にした社長、奥田碩を誰よりも知る男」であり、何より「豊田家の御曹司、豊田章男を社長にした男」として、自動車業界では知る人ぞ知る人物です。トヨタをモデルにしたベストセラー小説『トヨトミの野望』の作中にも、服部氏は「中国の怪人」として仮名で登場します。

服部氏は戦争中に生まれ、27歳まで家族とともに中国にとどまりました。毛沢東の大躍進運動、文化大革命では、一羽の腐った雀を家族で分け合うような飢餓や、零下20度の小屋での一人暮らし、原生林での強制労働と、日本人ならではの苦難を体験します。 帰国後、トヨタに入社。アジア地域の担当を命じられ、トヨタ中興の祖である豊田英二と上司の奥田碩の目に留まり、服部氏はみるみる頭角を現します。

実はトヨタは、中国への進出が遅れたために中国政府から自動車生産の許可が下りず、90年代に世界の他メーカーに大きく引き離され、ドン底の状態に陥っていました。奥田碩会長は、創業家御曹司の豊田章男を中国本部本部長に据え、中国市場の建て直しを命じるのですが、そこには章男が失敗すれば、豊田家をトヨタの経営から外すことができる、という奥田の深謀遠慮がありました。

「章男君程度の社員はトヨタにはゴロゴロいる」、「社長になれるかどうかは本人のがんばり次第だ。創業家に生まれたからといって社長になれるものではない」と公言していた奥田。 そこで、豊田章男が頭を下げたのが服部氏でした。奥田の最側近でもあった服部氏は、トヨタ中国事務所総代表としていかなる決断を下したのか……。

服部氏の初のロングインタビューを元に、トヨタの中国進出と、豊田家世襲の内幕を赤裸々に描いた圧巻のノンフィクションです。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

チェアー

7
読後に残るこの浅薄な感じはなんだろう。本当に対象に食い込めていない感覚。中国の歴史が大半を占め、主人公はさらりとしか登場しない構成。主人公の人物への肉薄が今ひとつ感じられない。 表紙の絵はひどい。装丁を最初に見ていたらきっと読まなかった。 2024/03/25

紫夏

6
トヨタに関するノンフィクションに近い小説のつもりで読んだけど、服部さんの伝記だった。そのため、毛沢東時代の中国の話が長く、あまり興味がないのでつらかった。トヨタの中国事業が遅れた話は知っていたけど、その巻き返しが章男さんの功績だったとは。トヨトミの野望シリーズの方が読みやすい。2024/03/12

miu_miu

4
やっぱり中国人はすごい。違う。共産党は恐ろしい。飢えや生存の危機、人が殺されたり暴力を受けているのを見た記憶は強く残るのか。 彼が頑張らなかったら章男が社長にならなかったかもだから、うまくいかなかったほうがよかったのかも。。2024/03/31

keitakenny

4
「トヨトミの-」とはまた違う視点からのトヨタ史 件の小説のモデルになった中国市場を切り拓いた服部悦男氏の取材記 中国中国人の気質性質をしっかり表し、黒歴史の体現者からの告白本の様相を呈す トヨタの内情はトヨトミ-は少なく、盛り上がりに欠けるが、実際に中にいて経験してきた本人談には勝るものなし 視点が変われば受け取る印象も変わる どれが真実かと勘繰るよりも、幾多もの見方考え方があるのだと如実に感じられた どれだけ大きな企業となろうと、強さと弱さは創業一族にあり2024/03/09

joy

4
トヨタの話しより、主人公の経験した少年期、青年期の中国の歴史が圧倒的に面白い。そして、それを元にした中国人観はなるほどと思わせる。これまでに読んだ中国人論のどれよりも迫力溢れ、説得力のある内容だった。2024/02/09

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