集英社インターナショナル<br> 遥かなる航跡(集英社インターナショナル)

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集英社インターナショナル
遥かなる航跡(集英社インターナショナル)

  • 著者名:リシャール・コラス【著】/堀内ゆかり【翻訳】
  • 価格 ¥1,782(本体¥1,620)
  • 集英社(2024/02発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 480pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784797671537

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内容説明

1972年、18歳の夏。カメラ好きのフランス人である「ぼく」は、偶然日本にやってきた。繊細で礼儀正しい日本人と触れ合ううち、急速に日本に惹かれていく自分。そして日本人の青年に誘われて瀬戸内海の島を訪れた「ぼく」は、そこで一人の少女と恋に落ちる……。それから30数年、日本人女性と結婚し、日本の会社のトップに上り詰めた「ぼく」のもとにある女性からの手紙が届く。シャネル日本法人社長が、自らの体験をもとに書いた自伝的小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Porco

12
作者はシャネル日本法人の社長を務めるフランス人。そんな人が小説を書いているというだけで驚きです。以前、『紗綾』という、コラス氏が日本語で書いた小説を読んで、これが内容的にも日本語的にもすごくよかったので、本作も読みました。こちらはフランス語で書いたものを日本人が邦訳しています。自伝的な話で(フィクションだと思うけど)、ちょっと感傷的に過ぎるようにも思いましたが、終盤からがよかった。2015/12/08

本の蟲

11
親日家として知られるシャネル日本法人社長の半自伝的小説。仏人青年が日本に来るきっかけから、何十年も日本で暮らしてきた「現在」へ近づく形で交互に語られている。外から見た自国の話は、わりと好き。誇らしかったり恥ずかしかったり、解説したくなったり言い訳したくなったりする。主人公が出会った人間のありえない程の親切さは、やや美化された感はあるが、同時に日本人の不可解な排他性、油断できない部分がラストにも直結していておもしろかった。海外留学中の登場人物による自国評価「日本人は親切なのではなく丁寧なだけ」(続2020/05/11

Melotte 22

2
船に乗るときは、船首にいて目的地を待ちわびるのもいいけれど、船尾にいて航跡を眺めるのも悪くない。思い返すと『青春』とは、青色以外の自分に合う色を探し求める『旅』みたいなものだったと感じる。そこで見つけたものが、白い泡のように、たゆたう航跡のようにやがて消えてしまっても、それはやっぱり自分の中に残っている。その『La Trace』が何色だって構わない。白色でもいいし、赤色でもいい。自分が見つけたその色を、ただ大切にできたらそれでいい。読み終わり本を閉じる。そろそろ目的地が見えるかな。僕は船首へと向かった。2015/08/20

Cake-O

2
著者は元シャネルの社長だったリシャール・コラス。話の舞台は72年と2000年代初期の羽田空港、鎌倉、銀座、京都、瀬戸田(瀬戸内海)、宮島、パリ、そしてモロッコ。今年の私の旅行先とシンクロしてる様に羽田へ向かう飛行機の中で読みながら感じていたが、LAXに戻ってきて読んだ最後の倉敷辺りから、シンクロとはほど遠い、かけ離れた結末だった。携帯もメールもなかった学生の頃、自然消滅していった恋愛をちょっと思い出してしまった。人種とか関係なく日本に長く住むとイジメにあったり、ウツになったりするものなんだろうか。悲惨だな2015/06/27

たすく

2
シャネル日本法人社長による処女作。途中まで実話だと(やや疑ってはいたが)思っていたので、最後の展開はちょっとびっくりした。鎌倉の街の様子がよく描かれている。にしてもフランス人の女性描写力はハンパない。2008/10/31

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