内容説明
長女・おえいは庄屋を継ぎ、夫、そりの合わない実母・おとくと暮らしながら一家を切り盛りしている。妹・おたかは武家に嫁いだものの、しばしば実家を訪れては大八車で作物を持ち帰り、時には金まで無心する。ある日、おとくの不在を理由におえいはおたかの頼みを断り、2人の間に諍いが起きる。しばらく後、おたかの婚家から急な知らせが届き――(『彼岸花』)。江戸人情物の名手・宇江佐真理の真髄が散りばめられた傑作全6編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サンドイッチマン
1
中でも、「振り向かないで」が、秀逸。2024/12/22
アニータ
1
6編の短編集。読み終わったあとに切ないようなやるせないようなそんな気持ちになるものが多かったような気がします。2024/04/02
オールド・ボリシェビク
1
人情噺というのだろうか、商家など市井の人間を主人公に据えた短編6作を収めている。舞台が、わが母校があった墨田区の向島あたりなので、ついつい、情景描写などを熱心に読んでしまうが、このころの景色が20世紀に残っているはずもない。されど、宇江佐真理、熱心に調べているなあとは思う。たぶん、江戸古地図などをずいぶんと読み込んだのだろうと推測する。つくづく、66歳の逝去は早すぎたと思う。2024/02/23
まぼちゃん
0
もっと宇江佐真理さんの本読みたい2024/07/08
てんまる
0
短編集。自分はこういうの読みたかったんだよなぁと思った。難しいこと考えずに読みたい。2024/03/03