新潮文庫<br> 果ての海(新潮文庫)

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新潮文庫
果ての海(新潮文庫)

  • 著者名:花房観音【著】
  • 価格 ¥737(本体¥670)
  • 新潮社(2024/02発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101205854

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内容説明

階段の下で息絶えた男。愛人の鶴野圭子は、全てを捨てて逃げることを決めた。出会い系で知り合った元ホストの鈴木の伝手で整形し、美貌と偽名を携え福井の芦原(あわら)温泉へ。だが仲居やコンパニオンとして働く中で厄介な人間関係に巻き込まれ、頼りの鈴木も音信不通となった。東尋坊での自死が頭をよぎるが、圭子には生きて逃げ続けなくてはならない理由があり――。女の生き様を描く傑作サスペンス。(解説・原武史)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

りゅう☆

53
愛人が死んだ。逃げようと決めた圭子は体の関係だけの鈴木に協力してもらい、顔を変えて沙世として生きることにした。気がかりは残してきた娘。容疑者の娘として世間から避難を浴びるに違いない。だが逃げるしかないのだ。福井の温泉旅館で仲居やコンパニオンとして働く圭子。いい出会いもあれば嫌な人もいる。そんな時、鈴木の死を知る。彼女が逃げた理由と真相が分かった時、切なさとやり切れなさが残った。沙世として新たな人生で得るものがあったからこそ、今なら母娘二人で慎ましくも幸せに暮らせたのに…。なんともいえない矛盾がもどかしい。2025/10/14

ぶんぶん

22
【図書館】花房観音のサスペンス、良く出来てるお話しだと思う。最後の最後に捻りもあるしね。殺人をして、逃亡生活をする女性の話、ちょっと「福田和子」の世界が頭を過るが・・・観音らしく「性描写」もあるが、そこそこで終わらせている点もグッド。ガイド職らしく、いろんな景色や食べ物のガイドもある、そっちでも腕を振るっている。2時間サスペンスみたいだ、という意見もあるが、そういうストーリーでも良くないか、コンパクトに纏めた起承転結に溢れた作品である。ブス顔を整形で美人に、しかも閉経間近、セックス好き、観音そのもの(笑)2024/11/09

金吾

21
逃亡間の人間関係が面白かったです。昭和のテレビドラマのように感じました。最後まで淡々としていました。2025/06/28

スリカータ

15
サスペンス小説だが、芦原の美味しい食べ物や美しい風景が味わえる。逃亡生活のスリリングさの中に、人との関わりが丁寧に描かれていて、主人公がどこまで自己開示をすれば良いのかと葛藤する。終盤はどんでん返しがあり、また初めから読み返して腑に落ちた。主人公を含めた女性たちが逞しくてしたたかなのに比べて、男性がなんともだらしなく不甲斐ない。残された娘はどうなるのだろう。ひとりで強く生きて行けるだろうか。含みのある終わり方に、想像を巡らせた。2024/08/25

まめの助

4
★★★☆☆愛人として娘を育てた女の逃亡劇。ずっと受け身で生きて来た女が自分の意思で生き直し始める。グルメあり、人間関係のゴタゴタありで二時間サスペンスよう。人間は弱いけど、守りたいものがあると強い。2025/06/07

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