内容説明
うみは、ひとを好きになれない。アミは、好きなひとと子供をつくるのがこわい。お互い恋愛感情をもたず、交配の約束だけして結婚した。やがてうみが妊娠するとアミは去り、父親不在のまま息子のアオは17歳になった――。高校の教室、修学旅行の広島、江姫を弔う六本木、鰯売りの声が響く銀座カルティエ。人びとが結びつき織り成した時間の地層が、今生を生きる心の縁(よすが)となる、圧巻の長編。(解説・江國香織)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
M.
5
途中までは楽しく読めたけどあまりにもタイムレスな筆の運びに疲れてしまい、休み休み読んだ。何が何だかわからない霧の中に入り込んでしまったような感じ。江國香織の解説がただただ美しい。2024/03/25
OHNO Hiroshi
5
地震が多い。いろいろ近々大きな地震がある、だろう。原爆、日本だけ。オッペンハイマー、みたいな映画もできて。社会がどうなろうと、デートに行くのに、傘がない。晴れたらいいね。 感覚で読むんだろうか。好きじゃないのと子孫を。2024/03/15
onu
0
死んだ後、空気に溶けてまた何かになっていく、という部分に救われた。 誰かの日記を読んでるような、不思議な感覚が気持ち良かった。2024/04/11
夜舟
0
江國香織の文体が好きな人は好きそう2024/03/10