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内容説明
推理小説とは何か? そしてその作法とは?
日常的な発想法のヒント、創作メモの取り方、プロット作り、ストーリイの構成……鮎川哲也とともに戦後の本格ミステリシーンを支えた巨匠による、超実践的創作指南。
多くの実作者・読者から支持を得てきた定評ある名著に、自身の作家人生をふりかえる晩年のインタビュー・エッセイ二篇を増補。
〈解説〉円居挽
【目次】
第一章 推理小説に作法があるか
第二章 推理小説とはなにか
第三章 発想の方法
第四章 創作メモの活用
第五章 プロットを練る
第六章 ストーリイについて
第七章 実作篇「三幕の喜劇」
終 章 補遺と提言
ミステリー随想 楽我鬼集
附篇
インタビュー 現役最高齢の推理小説作家(2004)
エッセイ 隅の老人の思い出(2003)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
14
図書館本。1996年に創元ライブラリから刊行された(単行本は1992年に光文社から刊行)に、インタビューとエッセイ二篇を加えたもの。<この『推理小説作法』では、私の小説作りの楽屋を、かくすことなく公開しようと思っている。>と書いているように、テーマとトリックのどちらを優先して推理小説を発想するか、旅館でのある出来事から、〝動く指紋”というのをひらめき、それを『赤の組曲』という作品に使った等が細かく書かれています(続く2024/04/08
おやぶたんぐ
2
この手の本を読んで、書けるようになるほど甘くないのはいうまでもないが、“本格”推理小説とは何か、という問いに対する答えの一つを知る意味はあった。…“人間が書けてない”とのアレな批判につながりかねないものではあったけど。2024/03/18
任三郎
1
推理小説の作法は色々出版されているが、これから推理小説を書こうとする人の基本的な流れを、わかりやすく語る良質な一冊であると思う。2024/02/15
FujiSan
1
自分でも書けるんじゃ?と思ってトリックだけ決めて、連載始めたが、終盤になって発散しちゃい着地できず未だ空中浮遊中という苦い経験から、本書を手に取ってみた。第五章プロットを練る! プロットを作っておくのか〜知らなかった!ということで、大変参考になった。2024/02/03
kaizenai
0
大昔に読んだ記憶はあるが、いつどこで読んだかまでは思い出せない。いずれにせよ再刊にあわせて再読した。とにかく冒頭の「作家志望からの手紙」がとんでもない名文であり、一度読んだら絶対忘れられない。すべての作家志望が読むべきだと思う。それは別として、単純に小説作法の本として読むと、さすがに古臭く感じる。いまどき「本格推理小説」を書いて売ることは相当難しいだろう。だが些細なアイデアのまとめ方や、プロットの作り方など、非常に丁寧に記されており現代でも十分に参考にできる。2024/02/15