内容説明
何らかの賞を獲ったら恋人の可能キリコへ求婚すると、心に決めていたミステリ作家の牧薩次。文英社の「ざ・みすてり」大賞に、薩次の作品が選ばれたと、新宿ゴールデン街の行きつけのスナック『蟻巣』に連絡が入る。店の面々がお祭り騒ぎの中、当の薩次は嬉しいはずなのにどこか煮え切らない態度……。一方、選考委員の三人が、一人は北海道のホテルのコテージで殺害され、一人は箱根橿の木坂近くで事故に、一人は行方不明に、と次々と不幸に見舞われる。ミステリ新人賞の選考会をテーマに、薩次とキリコの結婚のエピソードを描いた、〈ポテトとスーパー〉シリーズ幻の長編。／解説＝西日暮里佐保
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小梅さん。
11
キリコと薩次、ついに結婚？！ 薩次（ポテト）が文学賞の大賞をとってのプロポーズ、やったー。 で、選考会の記録での大賞候補作が３本。 どれも選考委員には評価が芳しくないんだけど、どれがポテトの作品？ 受賞者は当面明らかにしないというのも、なんなんだろう？ 殺人に交通事故に失踪と、選考委員に災難が襲い掛かるし。 何がどうなってるんだか読むほどに混乱。 ポテトとキリコの熱々っぷりは読んでるこちらが照れるｗ 殺人のトリックは、いつものことながら思いつきもしなかった。 2024/04/01
ドットジェピー
4
面白かったです2024/03/16
Tatsuo Ohtaka
4
スーパー＆ポテトシリーズの長編が、四半世紀ぶりに待望の復刊。新設されたミステリ新人賞の選考委員の一人が殺され、一人が襲われる。結婚目前のキリコと薩次の推理は？ 軽い文体に騙されそうだが、多重解決が見事だし、「あとがき」から始まる構成も凝っている。いいね！2024/02/15
はんく
3
「仮題・中学殺人事件」で始まったスーパー・ポテトシリーズも四半世紀に渡って続きついに結婚にまでたどり着いた。初めて２人に会ったのは２人文字通り中学生だったのだから感慨無量。辻劇場の常連でないと「なんのこっちゃ」となりかねないが作中に懐かしい顔が次々登場して嬉しい。だがなぜかこのシリーズとなると初期３部作というのがなぜか悔しい。「SFドラマ殺人事件」「SLブーム殺人事件」「TVアニメ殺人事件」「宇宙戦艦富嶽殺人事件」がなぜ再刊されないのか。絶版にしておいて言い訳ない。創元推理文庫には期待してますよと言いたい2024/03/26
POO0308
1
キャラもの、メタ、犯人は〇〇、クロスオーバー、小説内小説などなど挙げればキリがないオンパレード。なのに男女の機微はモロ昭和。真先さんにしかない味わいです。2024/04/09
