ロスチャイルドの女たち

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ロスチャイルドの女たち

  • ISBN:9784750518152

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内容説明

〈 彼女たちは壁を破り、世界を動かした 〉

19世紀にドイツのユダヤ人ゲットーから身を立て、世界有数の金融帝国を築き上げた名門一族。
その栄光の裏には、女性たちの活躍があった。

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株取引の天才、イギリス政治の影のフィクサー、ジャズのパトロン、 テレビでも活躍した在野の昆虫学者……。
政治、経済、文化にわたる活躍を見せた才女たちは、一方では家の掟や政略結婚、ユダヤ社会の慣習に悩み、叶わぬ恋や自らの生き方、夫との仲を思って煩悶する。

歴史の流れの中でひたむきに歩んだ生身の人間が息づく、これまでになかった人物絵巻。

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19世紀から両大戦を経て現代に至る激動の欧米史を縦軸に、 男性中心に語られてきた一族の歴史を、女性の側から描き出す。

[解説]佐藤亜紀氏 (作家)


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【目次】
■まえがき

〈 第一部・グトレ、ハナ、ヘンリエッタ 〉
 第1章……勃興の母
 第2章……ただの機械
 第3章……家庭を築く
 第4章……婿探し
 第5章……マダム・モンテフィオーリ
 第6章……より健康的な気候
 第7章……調和、誠実、勤勉
 第8章……裏切り
 第9章……ロスチャイルド夫人の並外れた財政手腕
 第10章……婚礼と葬式

〈 第二部・シャーロット、ハナ・マイヤー、ルイーザ 〉
 第11章……「濃霧に満ちた憂鬱なこの世界」
 第12章……キリスト教徒と結婚して一族を離れる
 第13章……ユダヤ教徒として結婚し、ロスチャイルド家に入る
 第14章……幼児の養育
 第15章……芸術の女神
 第16章……「もちろん、われわれは嫌悪しすぎることをよしとはしません」
 第17章……底知れぬ深淵
 第18章……逃げ道と遺産
 第19章……ホテルでの暮らし
 第20章……母親の教育

〈 第三部・コンスタンス、エマ、ハナ、ブランチ 〉
 第21章……恋のたわむれ
 第22章……跡継ぎとたしなみ
 第23章……薔薇と獅子
 第24章……初めての演説
 第25章……ボヘミアのブランチ
 第26章……王室の印章
 第27章……救出と防止
 第28章……登用
 第29章 ……「大砲が夜のうちに届き」

〈 第四部・ロジカ、ドリー、ミリアム、ニカ、ロージー 〉
 第30章……国境を越えて
 第31章……入隊
 第32章……復興
 第33章……休暇
 第34章……戦火を前に
 第35章……姉妹の戦い
 第36章……残響
 第37章……男爵夫人、バードとモンク
 第38章……ノミの女王
 第39章……スペア・リブと刺繍の叛乱
 第40章……すばらしい小春日和
 第41章……母と娘

■謝辞
■原註
[日本語版解説]佐藤亜紀
■家系図

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

22
ロスチャイルド家といえばユダヤ系の名門。悪役設定されることも。その一族の女性たちにスポットをあてたノンフィクション。2024/03/11

Sosseki

3
1750年代から2000年代までの七世代にわたるロスチャイルド家の女性達についてのノンフィクション。アウシュビッツは見聞きしていても、ゲットーの現実やユダヤ人差別のがどんなものか、全く知らなかった。 経済力も影響力もある家系でも、歴史や、世の中の変化に翻弄され、庶民とは違った苦労があるものだ。光が当てられることのない女性達が、それぞれに個性豊かに、果敢に、時代を切り開いて行ったり、家族を守ったり、自己実現させて行った姿が印象に残る。  よく調べられているが、誰かに小説にしてもらったほうが面白いと思う。 2024/02/13

コキア

2
淀んだ水と腐ったゴミが溢れるユダヤ人の居住区ゲットーで、一介の金貸ししかできなかった一族がここまで大きくなったのは、夫や兄弟を支えることを生き甲斐にした女性らの才覚によるものが大きかったという本。 創始者の遺言の男尊女卑っぷりは昔だったら仕方なかったのかもだけど、この一族に生まれ育ったゆえの資源や経験が様々な才能を引き出し名を残していく女性がとても多いのは立派なこと。 そんなロスチャイルド家の200年 事業を広げそれぞれ違う国で経営を始めた兄弟、親戚間での連絡法が伝書鳩だったのが本当ならそれはすごい2024/01/14

ちり

1
“手を伸ばせば権力に触れられるほど近くにいても、それを手にすることはかなわなかった。書物を執筆するほど知識が豊富で才能に恵まれていても、本名で出版することはできなかった。世界でもっとも裕福な一族の一員であっても、自由に使える金は持っていなかった。しかし、彼女たちは知性と意志の強さ、感心の強さがあり、それで歴史を作っていった。一族の歴史は、男性の歴史に沿って語られるゆえに女性たちにとって公平を欠くものだった”2023/12/15

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