ちくま新書<br> 妻に稼がれる夫のジレンマ ――共働き夫婦の性別役割意識をめぐって

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ちくま新書
妻に稼がれる夫のジレンマ ――共働き夫婦の性別役割意識をめぐって

  • 著者名:小西一禎【著者】
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 筑摩書房(2024/01発売)
  • 夏休みスタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~7/20)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480076052

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内容説明

共働きが一般化し、女性の社会進出が進んだ現在、妻のキャリアを優先する家族が現れ始めた。バリバリ稼ぐ妻を支えるため、仕事を離れて主夫となり、子育てをメインで担う夫たち。収入が下がり、社会的な立場が不安定になったとき、彼らの胸の内に去来するものとは――。駐在員の夫として海外で暮らす「駐夫(ちゅうおっと)」と、キャリアを重ねる妻を持つ夫たち12人にインタビュー。稼ぐ力と男らしさを巡る葛藤と、自らの決断を活かして新たなキャリアを切り開く新時代の夫の姿が見えてくる。

目次

はじめに/政治記者、駐夫になる/「男は仕事」の呪縛/セカンドキャリアへの不安/男はみんなつらいのか/第一章 令和の潮流、海外で妻を支える駐夫/1 新たな夫婦スタイルの模索/「妻は家庭を守るべき」に反対六四%/高度経済成長期に根付いた硬直的役割分担/男女共同参画時代の到来/2 駐夫の誕生/配偶者海外転勤時の休職制度を創設/妻に同行する男性、駐夫の出現/不十分な駐夫研究/夫のキャリアはどうなるのか/女性の収入の増加/3 海外駐在とその家族の実情/新型コロナ流行で遠くなった海外/バブル期に日本人街が出現/家族の帯同判断は本人任せ/休職制度がある企業は三・九%/アイデンティティーの喪失/同行が有利か不利か見極め/第二章 キャリア中断の実態/1 男を降りられない/駐夫を理解するために/稼げない男は「競争から降りた者」/受動的に主夫になる/組織の中で少数者として生きる男性/2 女性のキャリア中断は夫次第/夫の転勤に妻の帯同は当然?/帰国後、再就職はできるのか/帯同はマイナス経験?/現地就労を禁じる規則/夫婦同じ赴任地のおしどり転勤は困難/3 駐夫のキャリアを考える/三つの謎/駐夫一〇人にインタビュー/第三章 葛藤の末、駐夫に転じる/1 自分を納得させ、同行を決断/駐夫になった人たち/長時間労働は美徳?/人生の休憩がほしい/深まる葛藤/2 男から降りた自分に呆然/激変する生活/自分がいなくても会社は回る/孤独感にさいなまれる/マイノリティーに転じてみて/3 ぶり返す葛藤/海外暮らしは「私のおかげ」?/おんぶにだっこ/駐夫としてのメンツ/第四章 帰国を見据え、新たなキャリアへ/1 現地で触れた価値観に衝撃/転職はごく当たり前/家族を最優先に/自由に生きる/長時間労働への疑問/2 新しい自分に向かって/それぞれがスキルを磨く/既存スキル向上でステップアップ/新たなスキルの獲得へ/3 変わった自分と、変われない日本/キャリア移行に差/駐夫経験が評価されない/同行期間はブランク?/給料アップを勝ち取る/4 帰国後のキャリア設計は四分類/既存スキルか、新たなスキルか/既存スキル昇華・同業型/既存スキル昇華・挑戦型/新スキル獲得・同業型/新スキル獲得・挑戦型/全員がキャリアの再設計に成功/第五章 妻に収入で負けたとき/1 妻は良きライバル?/妻より下に見られてしまう/「もっと稼いでほしい」/稼ぐ妻からの恩恵を、受けるのは誰?/モヤモヤは消え去るのか?/どっちが大黒柱?/男の甲斐性と稼得能力/妻への敬意/同じ境遇の人同士しか、話が合わない/2 男の沽券はどうなるのか/家庭内の夫婦役割/育休で変わった価値観/「三歳児神話」を信じていた母の態度が急変/仕事も自宅も、常在戦場/3 活躍する妻、自暴自棄な夫/適応障害で離職、主夫へ/稼げない自分が「ふがいない」/妻からの手紙/「○○ちゃんのパパ、何で働いてないの」/自分の姓を変える/4 夫婦役割を柔軟にスイッチ/優秀な妻との出会い/政治家の夢を妻に託す/自分も議員に当選/女性がしわよせを受けている/男性がもっと楽になれる社会を/うかがい知れない葛藤/第六章 男性は何と戦うべきか/1 男が男であろうとするために/男らしさの呪縛/稼得能力の喪失が男を追い詰める/妻との立場は逆転するのか/マッチョな自分を演じる/2 駐夫が体現する新たな男性像/駐夫のキャリア中断は有益/ジェンダー差別はないのか?/帯同経験の自己評価に違い/能動的な決断ゆえの自己責任/新たな男性像を体現/妻のキャリアを尊重できるか/3 偏見、世代間ギャップとの闘い/孤立する男性/駐夫の連帯/親世代の反応/異界から得た刺激が起爆剤/生きづらさの先にあるのは/第七章 夫も妻も活躍する社会をつくるには/1 日本的雇用慣行の打破を目指して/新たなキャリアに踏み出した男性たち/男性にも求められる柔軟なキャリア/キャリア中断への社会的理解を深める/2 夫婦でキャリアを共同形成するために/中小企業にも休職制度が必要/現地での就業制限は撤廃を/働きたい人ばかりではない/3 男性の生きづらさを解消する/二四時間戦えますか?/男性の幸福感が低い日本/いつまで甲斐性にこだわるのか/4 真のジェンダー平等社会に向けて/ノーベル賞学者からの注文/令和の夫婦関係へ/男性稼ぎ手意識との決別/男性一人ひとりの変化から/未来に向けた提言/あとがき/研究の概要/主要参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

おかむら

31
夫の海外赴任についてく妻でなく、妻の海外赴任についてく夫。著者自身の経験を元に同様の10名の男性にインタビュー。稼ぎ手はオレ意識に縛られてた男たちは家事と子育ての主夫の立場に成り下がって葛藤するのであった…。うーん、なんか事例が元々高収入同士のパワーカップルの方々のせいか、ちょっとイラつく。主夫をキャリアの断絶または学び直しの時期としか捉えてない感じ。子どもはキャリアの邪魔なのか。そして稼ぐ力のない人はそんなダメな人か?2024/03/20

shikada

14
主夫や、妻の海外駐在に同行する「駐夫」、妻より大幅に収入が落ちる男性のキャリアや心理を調べた一冊。読んでると、やはり「男は稼いでナンボ」式の思考がいまだに根強い。家事に忙しい主夫が、高齢の仕事関係者に「いつまで遊んでるんだ」って言われたり、子どもを幼稚園に迎えに行って、他の子から「〇〇ちゃんのお父さんはなんで働いてないの?」と言われたりする事例がきつすぎる。その背景には家父長制とか、女性の役職や所得の天井があるのだろうと思う2026/05/31

takao

4
ふむ2024/05/01

お抹茶

4
駐在員の夫として海外で暮らし,妻の方が稼いだり専業主夫になった男性を中心にインタビューする。日本では正社員として立派に生きてきたのにアメリカでは会話もまともにできずアジア系の男性が子育てだけをしているというマイノリティーのリアル,妻に家計を依存するというプレッシャー,妻が成功して年収を抜かれるという「もやもや」,稼得能力を喪失した自分に呆然となった時に家父長制にとらわれたいたことを自覚するといったことがある。女性が当たり前に感じてきたことを男性はなかなか実感として得られないのだと再認識した。2024/02/20

sk

4
題材は良いけど考察が浅い。2024/02/19

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