ちくまプリマー新書<br> 学校に染まるな! ――バカとルールの無限増殖

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ちくまプリマー新書
学校に染まるな! ――バカとルールの無限増殖

  • 著者名:おおたとしまさ【著者】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2024/01発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480684691

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内容説明

(1)学校には、人類の叡智や希望が詰まっている。でも巧妙な出来レースも仕組まれている。さまざまな教育現場を見てきたプロが教える、学校をサバイブする方法。 (2)ルールやべき論で子どもたちを縛り、思考停止した大衆を社会に送り出すクソみたいな装置という面が学校にはある。思考停止した大衆はルールを求める。ルールはひとをますますバカにし、バカはさらにルールを求める。バカとルールの無限増殖ループだ。 (3)学校は、すごい。でも、すべてが出来レースだ――。プロが教える、学校をサバイブする方法。 【目次】第一章 なぜ勉強しなくちゃいけないの?/第一章 なぜ勉強しなくちゃいけないの?/第二章 時代は変わってもひとは変わらない/第三章 出来レースだらけの競争社会第四章 なぜ大人は髪型や服装にうるさいのか?/第五章 「いい学校」より「面白い学校」を探せ/第六章 青春の舞台としての学校/第七章 「理想の学校」なんていらない

目次

はじめに/第一章 なぜ勉強しなくちゃいけないの?/たくさんの教科を学ぶ理由/同じことを学んでも違いが出るのが当たり前/大人のルサンチマンにご用心/教科書はフリーズドライ、先生はお湯/勉強すると目が良くなる!?/学校は「学び」をつまらなくする装置/可能性に蓋をする一〇〇点満点のテスト/先生が自由になれば社会が元気になる/第二章 時代は変わってもひとは変わらない/IT系人材から失業する?/人類の進化を追体験する/時代とともに変わったのは稼ぎ方/正解を求めずにはいられない大人たち/「教育」と「人材育成」は似て非なるもの/「生きる力」と「生きるためのスキル」は違う/新しいものがいいとは限らない/第三章 出来レースだらけの競争社会/「親ガチャ」は親を非難する言葉じゃない/教育が階層社会を温存するカラクリ/家庭や学校の影響は意外と小さい/学校を舞台にした出来レース/教育格差を緩めるか、学歴格差を緩めるか?/私たちは何を競わされているのか?/自分にはない能力をもつひととチームになる力/前提が異なる相手とのコミュニケーションの作法/せこい損得勘定に染まるな!/第四章 なぜ大人は髪型や服装にうるさいのか?/バカとルールの無限増殖ループ/戦争ができる国のつくり方/ブラック校則を変えるのは誰の責任か?/髪型や服装にうるさい大人たちの本音/中高生の自由を制限する偏差値差別/自由や自己肯定感の格差を許すな/シルバー民主主義は教育の敗北/政治的中立性を巡る本末転倒/批判が歓迎される社会を目指す/第五章 「いい学校」より「面白い学校」を探せ/学校の偏差値は簡単に操作できる/偏差値はラーメン屋さんの行列と同じ/学校選びを通して自分を知る/シラバスよりもハビトゥス/ラーメン屋さんはにおいで直感的に選べ/受験の〝勝ち組〟になる三つの条件/努力が報われるかどうかなんてどうでもいい/第六章 青春の舞台としての学校/青春体験がないと頑張れない/知り合いと親友のあいだにあるグラデーション/生徒の試行錯誤か、勝利至上主義か?/文化祭と運動会に見る自由と規律のバランス/生徒会活動で体感する一般意志/告白は海外では珍しい風習/愛される側から愛する側への大革命/教室の中に閉ざされない/第七章 「理想の学校」なんていらない/「しぜん」と「じねん」の違いとは?/ロゴスはピュシスに蓋をする/傷は問いを生む/後悔する技術/ぼーっとする勇気/学校は問いを授かるところ/「足し算」よりも「引き算」/学校は、ダメでいい、ダメがいい/おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きみたけ

62
面白かった。著者は教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏。学校に詳しい人という立場から、学校に通う意味だとか、学校で味わう様々なストレスの対処法だとか、学校の選び方などを思いつくまま自由に語った一冊。教科書はフリーズドライ食品と同じで、教師が教科書の話を膨らませることで初めて美味しい食材となるとのこと。また、偏差値のからくりとして入学の定員を半分にすれば簡単に偏差値を上昇出来ると聞いてなるほど~と思いました。2024/03/23

りょうみや

22
おおた氏がブログで「80冊以上ある私の本の各エッセンスをぎゅーっと176ページに凝縮した濃厚な自信作」と紹介していたが、まさにその通りで著者のファンにはたまらない一冊。これまで多くの著作で味わった著者の教育哲学が詰まっている。濃厚な代わりに著者の本業のルポによる具体例は最低限のため凝縮され過ぎているかもしれない。ちくまプリマーの本来の対象である高校生向けというよりはやはり著者の本を読んできたファン向け。2024/01/19

Asakura Arata

8
著者の今までの著作の総まとめの本なので読み応えがあった。DMNと瞑想、センスオブワンダーは、瞑想箱庭療法に通じるところだな。小生は、学校におかしさを感じていながらも、従順なフリをしてやり過ごしてきたクチなので、今その反動が出ている。学校に文句を言える立ち位置でもあるし。2024/02/23

さとみなおと

8
教育関係者、中高生にも読んでほしい。特に共感した箇所を引用。「くれぐれも、狭い教室の中だけが世界だと思わないでください。教室の中が息苦しい、生き苦しいと感じたら、中高生だってどんどん外に目を向けてください。それだけで心持ちが変わるはずです」2024/02/16

華形 満

6
全てを読メ登録した訳ではないが、娘の中学受験中は関連した著者作をかなりむさぼり読んだが、本書は著者の学校教育に対する意見のエッセンスがコンパクトにまとめられていて非常に目から鱗な内容になっている。中でも「学校の偏差値は簡単に操作できる」「偏差値はラーメン屋さんの行列と同じ」そしてその「ラーメン屋さんはにおいで直感的に選べ」へと続く意見は、これまで膨大な取材量をこなして来られた著者ならでは。誰もがあまり口にしない、正に現代の学校教育の不都合な真実を炙り出してくれている良書と言えよう。2024/04/08

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