内容説明
謝辞
まえがき――「ダグラス・マッカーサーとは誰だったのか?」
第1章 始まり
第2章 参謀総長
第3章 中心から外辺へ
第4章 大惨事
第5章 高くついた教訓
第6章 パラメーター
第7章 見習い期間
第8章 突破口
第9章 帰還と償還
第10章 回帰、侵攻、そして降伏
第11章 青い眼の大君
第12章 勝利と課題
第13章 朝鮮半島での勝利
第14章 朝鮮半島での敗北
第15章 総括
あとがき 「マッカーサーの遺産と戦後日本」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Toska
16
マッカーサーの経歴のみならず、アメリカが太平洋で如何に戦ったかを知る上でも有益な一冊。我々は米軍をスマートの極みと崇め奉るのが習い性になっているが(『失敗の本質』などはよい例だろう)、当のアメリカ人である著者にしてみればとてもそんなものではなく、マを含む指導部が対日戦で数多の錯誤を犯したことを否定していない。だからこそ、反攻と勝利に対する彼らの貢献も正当に評価できるというものだ。この辺りのバランス感覚が本書の強みとなっている。2024/07/06
MUNEKAZ
14
真珠湾でやらかしたキンメル提督は解任・降格されたが、それ以上の失敗(フィリピン失陥)をしたマッカーサーは、見事に復権し元帥となった。その差は様々な要因が考えるが、マ元帥は天性の役者というかセルフプロデュースに優れていたことが一因なのかもしれない。同盟軍の指揮官や支配下にあった日韓の文民とはうまくやるが、直属の上官とは揉めまくるのも、「下から見ると大人物だけど…部下として使うとなると…」な扱いの難しさなのかも。ただ女性解放や平和憲法、天皇の扱いなど、彼の独善的な決断が戦後日本の民主化に寄与したことも事実。2025/04/24
ジュンジュン
13
日本から見れば、マッカーサーは戦後日本をデザインした「神さま」(半藤一利)。当然占領期がメインとなる。が、アメリカ側から見れば、彼はあくまで軍人。SCAP(スキャップ)時代も長いキャリアの一つにすぎない。「彼への最高の評価も最低の評価も、どちらも正しい」(オーストラリア軍ブレーミー将軍)。本書はそんな振り幅の大きいマッカーサーの軍歴を一つずつ検証する。そこから浮かび上がるのは、日本にとってはやっぱりマッカーサーでよかったという事。今後も関連本は出続けるだろう。老兵は死んでも、未だ消え去らず。2024/02/17
九曜紋
9
私にとってマッカーサーとは、まず歴史上の人物であり、連合国軍最高司令官として厚木に降り立ち、昭和天皇と並んで撮影された写真が象徴するように、「敗戦国・日本」に君臨した統治者、のイメージである。こうした印象を日本人に植え付けたこと自体、マッカーサーの術中に嵌ったことを意味する。著者は軍事史家であり、マッカーサーの軍人としての戦績を丹念に辿り、長所だけでなく短所をも炙り出しつつ人間・マッカーサーの実像に迫る。その歴史観はアメリカから見たものではあるが、その史観は日本の歴史家にも受け継がれていることは間違いない2024/08/20
Yuki2018
7
マッカーサーは一見して個性的で尊大な印象を与えるが、実際に印象通りだった。幼少期をフィリピンで過ごしており、アジア人に対する偏見を持たない。極めて優秀で陸軍士官学校を記録的な成績で卒業。尊大な性格で大統領を含む上官の命令にも場合によっては従わない等、かなり異質な存在だったようだ。他人の手柄を横取りしたり、成果を過剰に宣伝するようなアクの強い人物でもある。こうした特徴は、占領期の食糧支援等、結果的に日本に恩恵を齎した。彼でなければどうなったことか。戦後日本に絶大な影響を与えた人物の読みやすい評伝。2024/04/27
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