内容説明
地元の医者は逃げ、インフラは停まり、遺体が道に転がる中、僕はアフリカに派遣された――引継ぎゼロ、報酬1ドルもなんのその!ウイルスでパニックになった世界を救う感染症専門家のドキドキ・アウトブレイク奮闘記。
はじめに――ロックマンになれなくて
第1章 アフリカでエボラと闘う
第2章 〝中2病〟の医学生・研修医
第3章 全米デビュー
第4章 エボラとコロナの間
第5章 新型コロナ対策の中のひと
おわりに――丸い世界を転がるように
医療資源の乏しいフィリピン、防護服や注射針を使いまわすアフリカ、コロナ対策で不夜城と化した霞が関を渡り歩いた感染症専門家の日常とは? 笑顔の裏に何かを隠し、ときには夜のBARまで味方にしつつ、型にはまらぬ方法でウイルスと闘う医師による、ヤバくて笑える仁義なき闘いの記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
pohcho
53
ウィルス学者のエッセイ。アフリカでは葬式で遺体を抱擁してから土葬する習慣があり、そのせいでエボラの流行が拡大したとか。だからと言って火葬にすれば現地の人の気持ちがおさまらず、感染症対策の難しさを感じた(専門家だからと上から目線にならないのがよい)日本のコロナクラスター対策班の話は、政治家やマスコミの身勝手さを感じた「専門家に相談して決めました」って「相談」なんかしてないやん。ピアノが弾けてサッカーもしてサブカル好き。大学の卒業式でアフロとかとても面白そうな方。こんな方がどんどん活躍されるようになるといいな2024/07/30
たまきら
44
様々な場所で様々な形で感染症と向き合ってきた学者による、コロナ後にまとめられた半生記です。そう、コロナはこの本では最後の章部分ぐらいの取り扱いになっており、ページの大多数は彼の今までの研究や体験、子ども時代の思い出が占めています。でもやはり、私は専門家がいかに21世紀のパンデミックをとらえたかに興味がありましたし、今後についてどのような意見をお持ちなのか知りたかったのですが、う~ん、ちょっとあいまいだったかなあ…。2024/05/11
くさてる
23
感染症の専門家として、ウィルス学の研究、感染症対策、流行を抑えるための仕組みづくりと世界を股にかけて働いてきた著者。ドラマティックだけど泥臭く、きれいごとではかたれないけれど真摯な眼差しも忘れない。いまどきの学者ぽい柔らかさと軽さが、深刻な事態を前にしたときには力になるのかな、と思った。日本でのコロナ対策についての箇所は、あっというまに過ぎ去ってしまったあの時期を忘れないためにはも大事な記述だと思った。また日本に同じような波が現れたときのためにも。おすすめです。2024/04/17
メチコ
17
お恥ずかしながら古瀬先生を存じておりませんでした。 第5章のタイトルにもあるように “新型コロナ対策の中のひと” としてもご活躍されたとのことなので、若手のホープといった感じなのかな。 とにかくずば抜けていると感じたのは行動力と現地の人々に溶け込む適応力。 その姿、どことなく “バッタの人” と重なったよね。 そのバッタの人と同じ研究組織に属していた時期があるとコラム内にあって、どんなクセ強組織だよ!って思いました。 新型コロナ話は書き手によって、また少し異なった視点や思考が見えてくるから興味深いよね。2024/05/30
zoe
16
人生の前半を医師として、研究と感染症にささげたアクティブ日誌。研究者になりたい人も、世界を飛び回って仕事をしたい人も、参考になると思います。読後感はどくとるマンボウかも。2024/05/21
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