潮文庫<br> 黄金舞踏 俳優・山川浦路の青春

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潮文庫
黄金舞踏 俳優・山川浦路の青春

  • 著者名:大橋崇行【著】
  • 価格 ¥1,029(本体¥936)
  • 潮出版社(2024/01発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784267024122

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内容説明

日本の近代演劇草創期に女優として活躍した
山川浦路(やまかわ・うらじ)を主人公とする歴史小説。
日本人離れした体格と美貌とによって女優として高い評価を受けた山川浦路は、
映画『バグダッドの盗賊』で知られる夫・上山草人(かみやま・そうじん)とともに
活躍し、アメリカに渡って波瀾万丈の非常に魅力的な人生を送ったといわれる。
また、浦路と草人の結婚の際、仲人が後に内閣総理大臣となる
犬養毅(いぬかい・つよし)であり、女優になることをめぐって浦路が
乃木希典(のぎ・まれすけ)と対峙しているほか、谷崎潤一郎、森 外などをはじめ
歴史上の著名な人物が次々に浦路の人生にはかかわっていく。
今まであまり知られていなかった歴史の一側面についても
垣間見ることができる魅力のあふれる著者渾身の小説!

【あらすじ】
1947年、日系二世の野正琴(のまさ・こと)は、
ロサンゼルスのリトルトーキョーを訪れていた。
戦時中、ヒラリバー収容所に移住させられていた際に
近所に住んでいた老女が、今はこの小さな日系人街にある
古いガレージの二階に住んでいる。
彼女の名は、三田千枝(みた・ちえ)。
かつてUra.Mitaとしてハリウッド映画に出演していた女優であった。
映画が好きな琴は千枝に、いつか女優だった頃のことを
聞かせてほしいと頼み込んでいたのだ。
その約束を実現してもらうためにやってきたのである。
そんな琴に千枝の口から語られたのは、日本で山川浦路という名で
活躍をしていた輝かしい日々のこと、
そして千枝のかつての夫・上山草人(かみやま・そうじん)との
関係についてだった……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

gtn

17
女優草創期の一人でありながら、松井須磨子と比較し、知名度が低い、と言うかほとんど知られていないことに、今まで不満があった。まず、彼女を取り上げた著者に敬意を表する。当時は役者も河原乞食と蔑まれていたことから、時の華族女学校校長の乃木希典が卒業名簿から削除しようとしたが、逆に乃木をやり込めた場面。また、森鴎外が翻訳したファウストを、夫上川草人と怪演した場面が痛快。女性解放を訴えた平塚らいてうも登場するが、真に実現したのは浦路だったのかもしれない。2024/11/27

coldsurgeon

6
明治時代後半から昭和初期にかけて、さっそうと生きた一人の女優・演劇人の反省だ。舞台に上がることの喜び、演じることの快楽。それを全身で表現する。それを常に目指した主人公であった。人間として幸せであったかは客観的にはわからないが、華やかに演劇世界を生き、それを幸せに感じていたことは事実だ。連ドラになりそうな物語だった。2024/07/03

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4
知らなかった。こんな恰好いい人がいたなんて。 と、1行目に私が感じたことそのまんまが書いてある解説にも唸っちゃいました。 華族女学校を出て女優となり演劇の道を切り開き、やがてハリウッドに居を移した三田千枝(山川浦路)の賑やかな半生記。近代文化史の息吹を感じられます。2024/06/01

マッケンジー

1
女優・山川浦路を主人公にした歴史小説。まだまだ女性の言動が制限されていた時代に、自分で自分の運命を切り開く女性が実在していたというのは非常に心強い話。浦路の生き方を見習いたいものです。2024/03/14

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