内容説明
私、マリアベル・シュミル伯爵令嬢は、「姉のものは自分のもの」という考えの妹のエルベルに、婚約者を奪われ続けていた。
ある日、エルベルと私は同時に皇太子妃候補として招集される。その時「皇太子妃に興味はないのか？」と少年に話しかけられ、そこから会話を弾ませる。
帰宅後、とある理由で家から追い出され、婚約者にも捨てられてしまった私は、親切な宿屋の人に助けられ、新しい人生を歩もうと決めるのだった。
そんな矢先、皇太子殿下が私を皇太子妃に選んだという連絡が実家に届き……。
電子特装版にはＳＳ「皇太子妃候補と皇太子と皇太子の側近と黒猫」を収録！
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nishiyan
7
妹のエルベルに婚約者を奪われ続けていた伯爵令嬢マリアベル。ある日、妹と皇太子妃候補として招待された茶会で不思議な少年と会話したことから始まるファンタジー。皇太子ライリーとマリアベルとの間の感情の温度差は気になるが、彼女が元婚約者に対して自分でケジメをつけるところは興味深い。猫に変身したマリアベルが愛でられる様は可愛らしく、不幸な身の上のライリー側近を癒したのは印象的だった。妹＆元婚約者にライリーに気がある公爵令嬢まで出てきての騒動は一応の決着は見たものの…という感じで、続巻が出ればすっきりするのだろうか。2024/01/13
なぎ
3
主人公・マリアベルは妹に婚約者を奪われた末に家を追い出されてしまうが、なぜか皇太子殿下から皇太子妃に選ばれて状況が一変していく。マリアベルは控えめな少女かと思いきや、やる時はガツンとやるので見事なざまぁ展開ですっきりしました。悪役側の妹達があまりにもお馬鹿なので相手にならないといった方が正しいかもしれない。猫のマリアベルの描写が可愛くて私もモフりたくなりました。私はどちらかというと側近のソニアとフィーゴの恋物語の方が好みかな。今はまだ仲間で十分、と気持ちの方向をしっかりと固めたソニアを応援したい。2024/01/16
