内容説明
行方不明の父親を探すため、京都にやって来た木ノ下繭子。“サトリ”の血を引く彼女は、人に触れるとその心の声が聞こえてしまう能力の持ち主だった。ひょんなことから、天狗の子孫で、モノノケの頭領である小説家・壱村水月と出会った繭子は、彼の家に住み込みで働くことに。飄々とした水月に振り回され、モノノケたちの起こす騒動に巻き込まれながら、繭子は父の失踪の真相を知り――ほっこり和風ファンタジー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ままこ
68
モノノケの血を引く者たちの奇譚。サトリの血を引く繭子は家出した父親を探すため京都に行くのだが…。サクッと読める和風ファンタジー。2024/04/07
真理そら
47
大正時代の京都、サトリの血を引くけなげな少女、天狗の血を引くイケメンで優しいモノノケの頭領、しゃべる猫、自分の絵の才能に悩んで自分を見失った若者やけなげで幼い兄妹も登場してきて材料は魅力的なのにちょっと詰め込み過ぎかも。現代の京都の町と大正時代の京都の町の違いがもう少しくっきりしているとより楽しく読めたかもしれない。2024/02/07
金色
5
物の怪が出てくる小説ではよくあるパターンかなと。 頭領が鬼とか天狐ではなく天狗なのは珍しいかも。2024/02/25
くまくま
4
父が自分勝手で理解できない。2024/04/06
色素薄い系
4
思ったより淡々と進んだ印象。繭子の父親は名前がもう正体直結だったのか…と思う。それにしても自分勝手だな。サトリ同士なら心のうちを読ませないとかありそうなのにないのか。水月が繭子に惹かれる要素がどこにあったのかがちょっとよく分からなかったんだけど嫌なやつが出てこないという点では良かったと思う。2024/03/22