内容説明
誰にでもわかる言葉、細やかな心理描写……近代俳句は一茶からはじまる。生涯で詠んだ約二万句から百句を精選し、俳人・長谷川櫂が解説を付す。波乱に満ちた人生に沿いながら見えてくる「新しい一茶」像。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロア
10
小林一茶から近代大衆俳句は始まった!(*´ω`*)それ以前の松尾芭蕉や与謝蕪村は、古典の教養を下敷きにした古典主義俳句でした(それでも最晩年の芭蕉は、脱古典に挑んだひとだったのですね)。日本語だからこそ表現できる俳句というかたち。そして、日本語を母国語として形成された耳と脳を持つ私たちは、この短い「詩」で表現される言葉の響きから、日常のおかしみに共感したり、宇宙の広がりまでも感じ取ることができる。これってすごいことだ。2024/04/13
オールド・ボリシェビク
3
これは名著だよ。小林一茶を、古典とは無縁ゆえの「俗な俳人」とせずに、近代的な大衆俳人ととらえなおした。時代のフレームのとらえなおしが極めて斬新である。近代俳句は一茶に始まる。そして、子規へと橋が架けられていく。明治維新は日本の近代化の始まりではなく、単なる西洋化の始まりに過ぎなかった。近代化はすでに、18世紀末の田沼時代から始まっていたという立論も可能なのかもしれない。それはそれとして、一茶、只者ではない。信州の田舎から出て、学問もないのに、いや、学問がなかったからこそその境地に達することができたのか。2024/11/11
めえめえ
3
一茶は芭蕉や蕪村と違い古典とは無縁で大衆的。裏読みせずに味わえるのがいいですね。でも彼は天才だと思います。晩年の度重なる不幸な出来事はお気の毒としか言いようが無い。「一茶」で卒論を書かれる方にはこの本は大変参考になると思います。2024/07/01
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