内容説明
第二回警察小説選考会を騒然とさせた問題作。
警視庁には二つの特殊部隊が存在する。SATとSIT、指揮系統こそ違うものの、現場を同じくすることも多い。
高校時代に腕試しで警察学校に殴り込んだ過去を持つ中田数彦は、合法的に暴れるためにSATに志願した。一方の谷垣浩平は異例の抜擢を経てSIT係長になった。
悪童とエリート。生い立ちも信条もまるで異なる二人が衝突を繰り返しながら「厚生労働省解体」を要求する謎のテロ集団と対峙する。彼らを捜査するうち、日本の医療制度の歪みが明らかになっていく――
第二回警察小説選考会の場を騒然とさせた問題作。解説は、同賞選考委員にして、『教場』著者である作家・長岡弘樹氏。
※この作品は単行本版『対極』として配信されていた作品の文庫本版です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Katsuto Yoshinaga
7
SAT(特殊部隊)制圧第一班班長とSIT(特殊班)係長を軸に、人質を盾にとり厚生労働省解体を要求するテロリストと日本のドラッグ・ラグ(新薬承認遅延)問題を描く第二回警察小説大賞受賞作。SAT×SIT×テロリストなので、もちろん格闘とガンアクションたっぷりと面白要素満載なのに、これがイマイチ。書き込み不足で、梗概を読んでいるように感じる。さらにダークヒーロー役の喋りがステレオタイプで軽薄すぎる。モチーフや厚労省&ドラッグラグの問題提起は良いのに勿体無い。全く好みではなく、おすすめできない一冊。2024/06/15
ワンモアニードユー
2
警察が舞台で、主な登場人物はみな警察官だけど、警察小説とは思えない。「もぐら」とか「傭兵代理店」レベルのパワーを持つ人物が出てくるが、実は狂言回しに近い役回り。途中から堰を切ったように溢れる医療、厚生労働省の不正と巨悪をベースに展開していくので、まさにジェットコースターに乗っているようで面白い。続刊出ているとのことで期待大。2024/10/10
古山 雅一
0
厚生労働省ちゃんとやってるのんかなあ。2025/05/07
ごんすけ
0
2020/10/28 第2回警察小説大賞 ちょっと残念 単行本と文庫で著者の名前が変わっている!2025/02/02