内容説明
よるべなき若者たちの孤独と、痛みと、共生を活写した鮮烈な「トー横文学」の誕生!
「これが新宿の片隅のリアル。どこまでも希望のない物語だ。だからこそ、深く胸を穿つ」――カツセマサヒコ(『明け方の若者たち』)
家庭にも学校にも居場所がない女子高生ジウは、救いを求め単身東北から東京を目指す。
たどり着いた新宿歌舞伎町の東宝ビル周辺、通称・トー横で出会ったのは、自分と同じ境遇の仲間たち。
売春、オーバードーズ、リストカット――。
彼らの生き方に憧れ、引き込まれて行くうちに、ジウは生きる意味を見出していくが、幸福な時間は長く続くはずもなく……。
ずっと隣にだれかがいてほしかった。
それ以上のこと、わたしは望んでない。
混沌として、人間の掃き溜めみたいな街。
でもそれがわたしたちの居場所なんだ。(本文より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
竹園和明
36
トー横キッズの実態を具さに描いた力作。山形県出身のジウは、継父から性的虐待を受け続けていたが遂に家から脱出。ヒッチハイクしたトラック運転手にも乱暴されるが、そこで二万円を差し出される。「おとうさんに無料でされるよりマシ」と解釈したジウは、そこから一気に貞操のハードルを下げてしまう。家にも学校にも居場所はないが、トー横は彼女らの安寧の地。王国なのだ。だが仲間と刹那的な日々を送るにつれ不安がヒタヒタと忍び寄る。砂上の楼閣はいつまで形を成していられるのか。幕切れは来るのか。切ない切ない、リアルな物語だった。2024/03/06
洋
8
トー横。居場所はそこしか無いって、この国はどこへむかうんだろ。2024/08/29
Melody_Nelson
6
書評を見て読んでみる。傷を抱えた若者たちの、オーバードーズ等による刹那的な快楽と、ツラい現実からの逃避。「ぼんやりとした不安」で自殺したのは芥川だったけれど、小説の彼女らがリストカットを繰り返すのは、「仲間がいても埋まらない孤独」なのか。主人公ジウの幼少期からの話は、きつい。人格を形成する時期の環境や経験は、その後の人生に大きな影響を及ぼすのだろう。短い時間で読めるけれど、余韻は長い。2024/02/09
takao
4
ふむ2024/05/06
さけ!
2
☆☆2.5 読みながら、吐瀉物と酒と薬と体臭などの悪臭が漂ってくるようで、不快だなと思ってしまったのは文学として上手いってことかな?確かにこういう若い子らがいるというのをニュースで見たことはある、けど、この小説内で起きている不幸の深度がペラペラすぎないか???取材したのかな、想像かな。ケータイ小説くらい考えうる不幸が次々と救いなく書かれていて読んでいてしんどかった。どこにも救いがなかったな2024/02/19




