技術革新と不平等の1000年史 上

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技術革新と不平等の1000年史 上

  • ISBN:9784152102942

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内容説明

生産性を高める新しい機械や生産方法は新たな雇用を生み、私たちの賃金と生活水準を上昇させる――これが経済の理屈だが、現実の歴史はしばしばそれに反している。中世ヨーロッパにおける農法の改良は飛躍的な増産を実現したが、当時の人口の大半を占める農民にはほとんどなんの利益ももたらさなかった。船舶設計の進歩による大洋横断貿易で巨万の富を手にする者がいた一方で、数百万人もの奴隷がアフリカから輸出されていた。産業革命にともなう工場制度の導入で労働時間は延びたにもかかわらず、労働者の収入は約100年間上がらなかった。なぜこのようなことが起きるのか? 圧倒的な考究により、「進歩」こそが社会的不平等を増大させるという、人類史のパラドックスを解明する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

108
技術革新によって、人々の暮らし向きがどのようになっていったのかを歴史をさかのぼって説明してくれています。今まではこのような観点からの分析というのはあまり見られなかったように思われます。マルクス経済学しかり、近代経済学の経済発展論などを読んでみても、本当に人々の生活がよくなったのかというとそこには搾取する階層が出てきたということが述べられています。私は興味深く読みました。2025/12/16

あらたん

61
「テクノロジーの進化は労働者を必ずしも幸せにしなかった、むしろこれまでのほぼ全ての歴史において格差を拡大させ労働者を不幸にしてきた、ただ、これはテクノロジーそのもの意思ではなく人間社会、特にその時々の支配層、の選択である」というのが上巻の主な主張。おそらく下巻ではAIの影響を論ずるのだろうがどのような主張がなされているのか楽しみ。2025/06/19

姉勤

46
ネットコンテンツ"COTEN RADIO"の 科学技術の歴史特集より刺激を受けて。科学技術の発展で人類が幸せになった。というのは偽りという本書。古くは農耕の発明により、狩猟時代より人類の摂取カロリーや寿命は低下し、開墾や穀物の増産が農民をさらに疲弊させた、と。時代は下り産業革命の機械化、動力化による省力によって人間力が低価値となり機械の限界に合わせて人間が働く事となった20世紀前半まで。肉体の限界からの、暴力の示威交渉の副産物としての人権や対等な交渉権という現代的価値を獲得していった。さらなる絶望の下巻へ2025/05/20

たまきら

33
2023年出版、著者2人は翌年「社会制度がどのように形成され、国家の繁栄に影響を与えるかの研究」からノーベル経済学賞を受賞している。あたらしい技術革新が「進化」させてきた近代を楽観的すぎないか?と思う人は多いと思う。特にその恩恵を享受できない場合はそう感じるだろう。新発明は繁栄の共有などもたらしていない、と断言する著者らに、まったく成長を遂げていない国に住む私たちは肯かざるを得ないであろう。AIが独裁政治の強化に一役買っているのも事実だ。でもこのシステムにどう立ち向かえばいい?誰を模倣すべきなのか?2026/04/25

塩崎ツトム

29
テクノロジーの進歩は富とゆとりをもたらすが、それは民草が団結して、きちんと権力者に物申して、搾取されないように戦ってこそのもので、そこんところを見逃すと100%搾取されるという話。特にイーロン・マスクや竹中平蔵みたいなタイプの人間が「there is no alternative.」とか言い出したらもうアカン。オルタナティヴは間違いなく存在する。わたしたちが望む限り。そして黄色いレンガ道がエメラルドの都に続いているとは限らない。2024/01/30

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