ハヤカワ新書<br> インドの食卓 そこに「カレー」はない

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ハヤカワ新書
インドの食卓 そこに「カレー」はない

  • 著者名:笠井亮平【著】
  • 価格 ¥1,144(本体¥1,040)
  • 早川書房(2023/12発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 300pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784153400160

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内容説明

日本人にもおなじみの「カレー」は、イギリスが植民地時代のインドに押し付けた概念である。インド人は「ダール」「サンバル」「コルマ」と細分化して呼ぶのだ――南アジア研究者がインド料理のステレオタイプを解きほぐし、その豊穣な食文化世界を案内する

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

134
インド料理がカレーだけのはずはないが、北インドを旅行した際に出た食事はカレー味ばかりだった。インドカレーを取り上げた本は珍しくないが、その他の食材や料理の解説書はまずない。そんな日本人には未知の、世界最大の人口と多彩な風土を擁する国の料理をコンパクトに紹介してくれる。よく行く東京のインド料理店ではベジとノンベジを厳格に分けていないが、宗教が生活に深く根付いているインド人には最も重要だと再認識した。ビリヤニや中華系の料理など、まだ知られざる数々の料理はぜひ食べたいものばかりだ。今度、西葛西へ行ってみようか。2024/01/28

yyrn

34
「日本に来て初めてチキンカレーを食べたインド人がいる」とは見事な惹句で気になって読まざるを得ないw。また「インドにカレーという料理はない」という投げかけにも、なぜ?と気になり、出張の移動中に読んだが、眠気も起きず楽しく読めた。▼胃腸が丈夫なら、この本で紹介しているバターチキンや炊込ご飯のビリヤニ、甘いグジャラート料理、南インドのミールスやワダも食べてみたいが、続けたら3日で腹を壊しそうw。▼著者は元大使館員で、インドやパキスタン、中国に駐在した体験を通して、広大なインド各地の特徴や宗教(ヒンドゥー教80⇒2024/03/15

よっち

33
在インド日本大使館にも勤務した南アジア研究者が、インド料理のステレオタイプを解き、実像を描き出す14億人を支える「食」のリアル。日本人がイメージするようなインドのカレーというものはなく、インド料理店の定番バターチキンの意外な発祥だったり、ヒンドゥー教徒にとって牛は神聖なのにインドは世界有数の牛肉消費・輸出国だったり、厳格なジャイナ教徒の食事、独自進化したインド中華料理、北東部の納豆まで、ムガル帝国やイギリスが持ち込んだ影響の大きさもありますけど、何より宗教抜きには語れない食生活なんだなと改めて感じました。2024/02/05

いちろく

30
「スパイスを用いた煮込み料理」と定義をしたら数え切れないほどの料理がカレーに該当する、と本書で描かれるインド料理の世界。インドの日本大使館勤務をはじめ「今」のインドの食文化にも詳しい著者が論じる内容。南北のインド食文化の違いをはじめ、事実だけでなく背景にも触れられている点が興味深い。特に、パキスタンとの宗教絡みの関係は歴史的な要因を含め一筋縄では行かない点も納得できた。私の中のヒンドゥー教徒が多くベジタリアンでアルコールもあまり嗜まないというインド人に対するイメージがページを捲るたびに崩れ去っていった。2024/02/27

おかむら

30
バターチキンやチーズナンやビリヤニ、昭和の頃は聞いたこともなかったインドの料理がわりとポピュラーに食べられるようになった令和の日本、でも広いインドのどこの料理かはあんまり知らない。そんなインドの現地事情を日印関係史の研究者がレポート。インドって牛食べちゃダメなイメージあるけどさらに肉を全く食べないベジタリアン多いんだー。マックのメニューが面白い。ベジマハラジャマック。あと独自の進化が楽しいインド中華の世界。インドのサードウェーブコーヒーチェーン。ココイチ逆上陸。西葛西に行けばだいたいのインド飯は食えそう。2024/02/21

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