筑摩選書<br> 東京漫才全史

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筑摩選書
東京漫才全史

  • 著者名:神保喜利彦【著者】
  • 価格 ¥2,090(本体¥1,900)
  • 筑摩書房(2023/12発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 570pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480017857

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内容説明

現在も人気のある日本の伝統的芸能「漫才」には「お笑い論」の書籍は数多く存在するが、「漫才」の、特に東京を地盤とした漫才の歴史に関する書籍は数少ない。この「東京漫才」に焦点を当て、漫才の源流にまで遡り、「東京漫才の元祖は誰か?」、「しゃべくり漫才の流入と定着」、「戦後東京漫才の御三家」、「東京漫才専門寄席」、「MANZAIブームの功罪」、「爆笑問題、ナイツの活躍」等をテーマに、その発生と栄枯盛衰を、通説の誤解を正しつつ記した、画期的な「東京漫才」通史。 【目次】序章 「漫才」以前/第一章 東京に漫才がやってきた/第二章 生まれる東京漫才/第三章 戦前の黄金時代/第四章 戦争と東京漫才/第五章 焼け跡から立ち上がる/第六章 東京漫才の隆盛/第七章 MANZAIブームと東京漫才/終章 新しい東京漫才の形

目次

序章 「漫才」以前/マンザイのはじまりは?/漫才に影響を与えた芸能たち/江戸時代の終焉と芝居萬歳の成立/上方漫才の父、玉子家円辰と漫才の隆盛/第一章 東京に漫才がやってきた/東京に漫才がやってきた/冷遇の由来/日本チャップリン・梅廼家ウグイスの登場/東京漫才の種を蒔いた人たち/荒川清丸という存在/第二章 生まれる東京漫才/東京漫才の元祖、東喜代駒/東京漫才四天王/東京漫才の夫婦漫才コンビ/安来節スターたちの漫才参入/東京漫才の定着/寄席漫才の出現/女道楽の活躍/浅草漫才の勃興/いろいろと生まれる「漫才」たち/ラジオ放送と東京漫才/第三章 戦前の黄金時代/しゃべくり漫才の勃興/帝都漫才組合の結成/戦前の東京漫才黄金時代/ボーイズ(歌謡漫談)の流行/解散という問題/第四章 戦争と東京漫才/漫才師引き抜き事件/ダークホース内海突破・並木一路/演芸慰問の勃興/東京漫才の戦争協力/花園愛子の戦死/挙国一致と帝都漫才協会/終戦直前の東京漫才/第五章 焼け跡から立ち上がる/敗戦と漫才/東京漫才の混乱と生き残り/復興する東京漫才/ラジオ復興期における東京漫才のスターたち/二つの暗雲/超新星の誕生/「第二次戦後世代」の有望株な漫才師たち/幹部や中堅たちの再出発/司会漫才の誕生/寄席漫才の復興/漫才研究会発足/NHK漫才コンクールの開催/東京漫才専門寄席「栗友亭」/東西交流の復活/分裂時代/第六章 東京漫才の隆盛/都上英二会長体制発足と東京漫才協会の設立/東京漫才の芸術祭参加/漫才ショー「漫才横丁」の誕生/演芸ブーム時代/コロムビアトップ会長体制発足/東京漫才の大スター/戦後の歌謡漫談/コント・トリオ・ブーム/漫才リバイバルブーム/第七章 MANZAIブームと東京漫才/魔の解散ラッシュ/長老たちの死/東京漫才の御三家たち/MANZAIブーム/戦前世代の終焉/御三家の崩壊/東京漫才大打撃/終章 新しい東京漫才の形/ニュータイプ漫才師の活躍/師弟組とたけし軍団/颯爽たる幹部組/二十一世紀へ/あとがき/主要東京漫才師補遺/主要参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fwhd8325

52
漫才は上方の方が盛んであることは承知なのですが、子どもの頃からテレビやラジオで接してきた東京漫才も演芸を語るうえで重要な分野だと思います。上方からは澤田隆治さんをはじめ、素晴らしい著作が出版されていますが、東京漫才はこれ!と言ったものに出会っていませんでした。この著書はそんな気持ちを払拭してあまりあるほどです。素晴らしい資料です。前半は名前も知らない方々ばかりですが、よくぞここまでという気持ちです。後半に近づくにつれて知っている方が登場しますが併せて亡くなったことも書かれていて淋しい気持ちになりました。2024/05/18

gtn

30
当時の新聞等を丹念に当たった力作。文献として耐え得る最上の東京漫才史ではないか。元々関西は事務所が芸人を縛り、会社の一存で芸人を押し出せるのに対し、東京は席亭や興行主の発言力が強く、江戸から続く落語の基盤に、立場の弱い他の芸能が入り込む余地がなかった。だが、東喜代駒、林家染団治等の新趣向と努力により、1920年代にはそれなりの勢力と地位向上を得る。その先人の思いを無にしないためにも、「東京漫才の鼻祖は千太万吉」といった安直な定説を全否定するところに怒気さえ感じる。なお、著者はまだ二十代。驚くばかり。2024/01/01

緋莢

16
図書館本。祝福芸としての「萬歳」から始まり(寺社奉行が担っていたが、増加により、1600年代後半から陰陽道や天門道の土御門家が引き受けた、というのにはへぇーとなりました)、祝福芸から、芝居や流行を取り入れた「萬歳芝居」となり、そこから、演芸的な「漫才」となり、大正初期に東京へと入ってようです。そういう歴史を知るという点では興味深かったですが、名前をかろうじて知っているという人たちが出てくるのが(続く2024/05/03

スプリント

9
東京漫才の歴史をここまで詳細に書き記した本はなかったと思う。 戦前・戦中・戦後と東京の漫才師たちの変遷を理解することができる。2024/03/18

Inzaghico (Etsuko Oshita)

9
普段笑ってい観ている「お笑い」のうちの漫才の成り立ちを概観した大著。著者は1997年生まれ、よくぞまとめてくれた。面白さが増してきたのは、1980年代前後のTHE MANZAI世代以降だ。リアルタイムで経験しているのは大きい。今では不仲をネタにしている重鎮のおぼん・こぼんがTHE MANZAIのときは若手だったと驚くが、かれこれ半世紀近く前だもんな、と納得。不仲なコンビは多く、それで解散したコンビも多いが、のちに再結成していて今に至るケースも多い。不仲でも、舞台で息の合ったところを見せるのはさすがプロ。2024/03/16

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