内容説明
蜷川版「憲法読本」の今日的意義
明治憲法は天皇権力主義の三権分立を認めない憲法であるとする著者が、民主憲法を「天皇は国の〈しるし〉に過ぎない」とした天皇観に基づき「主権は人民に在り」と説く!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gokuri
4
20世紀前半に、外交、大学教授、日赤で活躍した法学者の著書で、1953年に一般向けとして出版された憲法本。 著者曰く、「単に法律学の講義ではなく、時事に関し、憲法に照らし、何人にもわかるように説いた」とのこと。 旧憲法と現憲法の成り立ちを振り返り、現憲法の矛盾、課題などを当時の状況から、容赦なく指摘、追及するのはなかな痛快。国際的な視点から、ポツダム宣言、サンフランシスコ講和条約、日米安保条約をあたらめて読み解く必要があることを実感した。60年も憲法の改正に着手すらできないのは国民そのものの責任か?2024/02/22