岩波ジュニア新書<br> ボクの故郷は戦場になった - 樺太の戦争,そしてウクライナへ

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岩波ジュニア新書
ボクの故郷は戦場になった - 樺太の戦争,そしてウクライナへ

  • 著者名:重延浩
  • 価格 ¥1,034(本体¥940)
  • 岩波書店(2023/12発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784005009732

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内容説明

1945年8月,ソ連軍が国境を越えて侵攻を開始,のどかで美しい島は悲惨な戦場と化した.機銃掃射で倒れる人々,目の前を走り抜ける戦車,自決した女性たち….南樺太で生まれ育った少年が体験した戦争とはどのようなものだったのか.過酷な戦争の記憶と現在のウクライナの姿とを交差させながら平和の意味を考える.

目次

はじめに
第1章 樺太は神が造った島と言われていた
江戸時代の樺太
樺太とチェーホフ
日露戦争
南樺太の開発
第2章 大正時代の南樺太に海外の風が吹く
ロシア革命と樺太
樺太を訪れる人々
第3章 南樺太は激動の昭和を迎える
重延醫院
父のプロポーズ
豊原の町並み
日ソ中立条約
開戦
幼い日の思い出
病院の思い出
父の仕事
第4章 日本の無条件降伏,だが樺太に終戦はなかった
ソ連の対日参戦
国境を越えたソ連軍
「死を選ぶしかない」
ソ連軍の侵攻と「北のひめゆり事件」
第5章 占領された豊原で生きていくために
撃沈された小笠原丸
豊原の空襲
米英からの攻撃禁止命令
初めて見た戦車
ソ連軍の駐留
「ウサギを返せ!」
ディズニー映画
第6章 樺太に別れの手を振る
引き揚げ
雲仙丸
上陸
平岸での生活
第7章 戦争を越えて新しい時代へ
父の死
実現した樺太再訪
変わってしまった故郷樺太の姿
国際的な交流のための番組作り
ベルリン美術館
復元された「琥珀の間」
父のフィルムに映っていた映像
第8章 南樺太の姿がウクライナの姿に重なる
ウクライナと樺太
侵略されるウクライナ
美しい少女の歌声
第9章 私たちは心の中に正義の美しい武器を持つべきである
ドイツからの美しいメッセージ
参考資料
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

がんぞ

7
書名の「戦場」は緩和表現、昭和二十年九月、南樺太でのロシア系との共存は、一変してエイリアン露助(佐藤優によるとロシア語で露人はロスキー、差別語ではない)集団のRAPE=虐殺!略奪!難民→収容で過酷な絶滅労役/日本はソ連は不参加のポツダム宣言受諾で「戦闘行為停止」したが、軍隊の「無条件降伏」で、ソ連軍は9月になってから恵須取町の白旗を掲げた降伏の軍師を射殺し、婦女を蹂躙し、引揚船小笠原丸を潜水艦で撃沈し、住宅地豊原を焼夷弾爆撃し…抵抗するのを口実に少なくも北海道北半分を制圧しようと企んでいた/無抵抗が平和?2024/06/05

2
なんと言っても「うさぎを返せ!」のエピソードが大好き。思わず笑ってしまったソ連のお偉い軍人さんたちの人間らしさが垣間見える。青年カレオフとの交流も微笑ましい。世界がロシアという国全部(人を含め)を憎み、排除するのを止め、戦争、武器というものが人の心を狂わす危険性そのものにNOを突きつけたい気持ちにさせてくれる。2024/02/23

てんまる

2
南樺太が日本領だった1941年生まれ。4歳児の記憶力。多分周りから何度も聞かされてきた話なんだろうな。築き上げてきたもの。土地も動産も仕事も預金も信頼も全て取り上げられた引揚者。北海道がソ連の侵略対象だったこと。学生の頃は「昔はそうだったんだね」だったのに今の方が怖いと感じるその事実。2024/04/25

りゅう

2
戦争の裏には生きた人間の日常生活がある、ということを教えてくれる内容だったと思う。 「戦争は国と国との戦いで、人と人との戦いではない」。2023/10/12

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