内容説明
【電子版巻末にはわみず先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】
観光バス会社の空きスペースで紅茶専門のキッチンカー〈シュシュ〉を営む川澄汐里。
勤めていた紅茶専門店が閉店し、独立してみたものの売上達成にはほど遠い毎日。
そんなある日、オニオングラタンスープで人気のキッチンカー〈グラタ〉を営む
美野要の飼っていた猫が行方不明だということを知る。
〈グラタ〉の人気に引け目を感じていた汐里は、
今まで彼とまともに口をきいてこなかったが、実はその猫を偶然見かけていて――。
猫でつながる人の縁。キッチンカーを舞台に年の差コンビの贈る
ハートフル・エンターテイメント!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
224
観光バス会社の一角にてキッチンカーで商売をする年下男と年上女の二人。紅茶専門店シュシュの店主・汐里、スープ専門店グラタの大学生・要の二人が要のいなくなった猫の事件により知り合い互いに心を許して労わり合って親しくなる。前半を汐里の視点で後半を要の視点で描かれた本書は素晴らしい読み心地で、優柔不断で不器用な二人の恋の行方がどうなるのか胸キュンで心を奪われますよ。まだ未熟な若い要が徐々に人として成長して行く過程も描かれ、恋のライバル出現に揺れる要の心情、人を優しく癒す猫達の愛らしさ、と頁を繰る手が止まりません。2023/12/30
荒川叶
15
自分の作る商品を大切に食べに来てくれる人がいる大切さ。猫が繫いだ様々な縁を大切にキッチンカーを続けて欲しい。2023/12/30
クキモン
14
猫と紅茶ってどうしてこう絵になるんだろう。さらりと軽く読めました。チョコミントティーが気になる。2024/08/21
ユウハル
12
すっっっごくよかった!! 猫の愛らしさ、美味しそうなスープに香りが漂ってくるような紅茶。 私が好きなものばかりで読んでいて幸せでした。 そこに若者の成長とそれを見守る人々。そして恋心。 最高でした!! まだまだ読みたいと思いましたー!2023/12/23
すみっちょ
11
好感の持てる人ばかりでしたが、結局要のラタトゥイユは完成していないし今後の営業場所も未定だし、これで終わり?という感じはしました。とはいえ私は結構気に入っています。続編があるとしたら、第三営業所の建て替えが終わってまた駐車場で営業を始めるところからかなと思っています。個人的には、汐里と要がお互い好きなのに保留みたいな状況がやや物足りなかったです。汐里も好きならそう言ってあげればよかったのになと思いました。2024/03/07