ことのは文庫<br> 「泣ける話」をひとつください。 あきらめの悪い編集者と忘れ去られた推し作家

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ことのは文庫
「泣ける話」をひとつください。 あきらめの悪い編集者と忘れ去られた推し作家

  • ISBN:9784867165058

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内容説明

【電子版巻末にはTamaki先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】
文芸編集者の柴桜丞(しば・おうすけ)には、どうしても原稿を書いてほしい作家がいる。
その名は鈴代凪(すずしろ・なぎ)。彼は、幼い頃の柴に「物語の愉しさ」を教えてくれた恩人だ。
幼い柴に凪が語ったのは、昔話の「ハッピーエンドアレンジ」。
たとえば『マッチ売りの少女』。最後のシーンがつらくて読み進められない柴に、
凪はふんわりと幸せな要素をちりばめた、でたらめなラストを語って聞かせ――。
……そして大人になった柴は、マイペースな執筆活動(ほぼ消息不明扱い)を貫く凪に、
彼の作風とは違うが売れ筋の「泣ける小説」を書いてもらうため、彼の開く「古書店兼小料理屋」へ今日も通い詰める。

しかし、柴が凪にそれを書いてもらいたい理由は、本当は別にあって――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

214
幼い頃に近所の図書館で童話絵本を読み聞かせてくれたお兄さん・凪(なぎ)を慕い「泣ける話」を書いてもらおうと古都・奈良の某所の古書店兼小料理屋に通う今は出版社で働く柴(しば)と彼を豆柴と呼ぶ嫌味な同期の蒼井の3人がおりなすミステリアスな幻想系ファンタジー小説の怪作です。冒頭を読むと凪を美人と表現している点から私の苦手なBL小説なのかな?と一瞬思いましたが違いましたね。二人の友情の進展と謎の作家・凪の正体が意表を突いて怖面白く、世界の童話が幸せ色にアレンジされる物語も楽しめましたね。#NetGalleyJP 2023/12/31

もちこ

6
柴と凪、柴と同僚の蒼井のかけあいが面白く、遠慮がない中でも互いに気遣っているのが、ところどころで垣間見えるのが素敵。 「泣かなくていいお話」をねだった少年・柴と、「泣ける話」を執筆してほしいと請う編集者・柴。 一見相反する要望に「?」となりながらも読み進めていくと、その裏に込められた想いに胸が熱くなる。 少しミステリ要素も含みつつ、全体的に心がぽっと灯るような、温かなお話。2023/12/06

よし

3
柴と凪がふたりでいる時、そこは幸せな空間になる。お互いがお互いを必要とし、思い遣ってはいるものの、肝心なところでは柴も、凪もわがままだ。けれど、それは少しでも長く一緒にいたいと思うからこそのわがまま。幼い頃、悲しい結末を嫌った柴に凪が語って聞かせた優しい結末の物語や、凪が柴に作る料理から愛情があふれ出ています。凪が書く、「幸福の王子」の結末がどうなるのか、ふたりで過ごす時間の中で、ゆっくり紡いでいくといいなと思います。#NetGalleyJP2023/12/20

古山 雅一

1
おもんないっす。

でかぴょん

1
★★★☆☆2023/12/05

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