イコン（１）

著者名：田中一行【著】

講談社（2023/12発売）

• ISBN：9784063107647

内容説明

どこにでもいる普通の大学生・金子ナオヤが手に入れた特別な能力……
それは「誰にでも一つだけ言う事をきかせる」というもの。
圧倒的な特殊能力と引き換えに失ったのは「平凡な日常」。
その石はアヤシい組織の敷地内にあり、手に入れた瞬間からナオヤは追われる身に。
さらに、軽い気持ちで「お金をちょうだい」と頼んでみればヤクザの娘から数百万巻き上げる結果に！
身を隠す場所とてなく、逃げ込む所もない。
恋人と二人きりの逃避行が始まった！
あらゆるものから逃げまくるジェットコースター・ロマン・ホラー！



金子ナオヤは普通の大学生。だが、奇妙な文献をもとに見つけ出した「石」には特別な力が宿っていた。それは、誰にでも１つ自分の言う事をきかせる事が出来るというもの。「こりゃあおもしれエ」と調子にのったとたんに、次々とトラブルに巻き込まれるナオヤと恋人のサヤ。二人はいつの間にか、アヤシい組織とヤクザと警察とに同時に追われる身となる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[johanna.K＠よはんなと読む]

背表紙に惹かれて手にとった。松井優征『魔人～ネウロ』や西義之『ムヒョとロージー～』的な絵で青年漫画というか。独特なのかと言われると、両氏やスプラッタホラー系で他にもいたような気がするので、5年前だったら独特と言わざるを得ない。異能の主人公（でも万能じゃない）・逃走劇・ヤクザ・追い詰められた先の業というのも青年漫画では独特と言えない。ただ、それぞれの業・汚さに妙に納得できるというか、ドロドロさが自然という、何とも言えない奇妙な感想が出る。作品も作者も先が楽しみなんだけど、ほんとに2巻完結しちゃうのかしら

2011/11/28

[ましたひ]

『ジャンケット・バンク』『エンバンメイズ』『概念ドロボウ』と読んでるうちに再読したくなったので、帰省した折に引っ張り出してきて再読。記憶の中よりも随分と盛り沢山な内容だった。作者の描きたいモノと書きたい事が混然としていて、これはこれで面白い。ギャグのタイミングが、後続作品では考えられない位置に挿入されていて、緊張と恐怖が長く続かず、良い意味でも悪い意味でも疲れず読める。

2023/04/01

[イムキニコ。]

漫画の表現について、考えさせられる1冊。絵の描き方が独特なので、怖い話が“より”怖くなっています。怖いというよりは、気持ちが悪いという言葉の方がしっくりきます。読む人を選ぶ漫画。ギャグ絵とのギャップも、面白い。2巻で完結するとありますが、非常にもったいない感じがします。というより、完結するのでしょうか？どう、終わるのかも含めて…次巻を楽しみにしています。

2011/09/20

[といさま]

【凶暴な程に濃い】星4つ。一言で言うと、ただひたすらに「濃い」。表現が独特で、読んでいてうっとなる。それでいて、引き込まれる。すごいなぁ濃いなぁ。胸の奥からモヤモヤしたものが出て来そう。ちなみに、以上はすべて褒め言葉ですww

2011/08/17

[キンミヤ梅割bot]

１巻は「心が読める＆人を操れる能力を身につけた主人公　VS　インテリヤクザ・宗教団体」って内容でした。設定はシンプルだけど、キャラクターや展開に引き込まれました。ドロドロな心象風景をバシバシ描写してくれてるのもグッド。２巻に期待。というか２巻の辻本に期待。

2011/07/23