徳間文庫<br> 雪のなまえ

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徳間文庫
雪のなまえ

  • 著者名:村山由佳【著】
  • 価格 ¥902(本体¥820)
  • 徳間書店(2023/12発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784198949082

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内容説明

「夢の田舎暮らし」を求めて父が突然会社を辞めた。いじめにあい登校できなくなった小学五年生の雪乃は、父とともに曾祖父母が住む長野で暮らしを始める。仕事を諦めたくない母は東京に残ることになった。胸いっぱいに苦しさを抱えていても、雪乃は思いを吐き出すことができない。そんな雪乃の凍った心を溶かしてくれたのは、長野の大自然、地元の人々、同級生大輝との出会いだった――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

中玉ケビン砂糖

91
毒でも薬でもない話とまでは言わないが「シンプルだが割とフクザツでもある話」。「俺、農業やろうと思う!」と言い出した瀬尾まいこ系父親をさりげなく別室に連れていき、神妙に「何かあった?」と気遣えるほど子どもはタフじゃない。クラスでの不和のせいで不登校気味な自分への慰め? 忙殺される仕事に疲れた大人の一過性の気まぐれ? とはいえ、「このまま消えちゃったほうがいいのかな」というニヒリズムの極北へ溺れるほどにヤワでもない。意外と忘れられがちだが、人は年齢問わず2023/12/22

ぼっちゃん

51
中学入試など入試問題によく出題される作品ということで読んだ。いじめにより不登校となった小学5年生の少女が、父と父の田舎で暮らし居場所探しをする物語。母親は仕事のため東京に残ることにしたので、家族がばらばらになったのは自分のせいではないか、学校へ行けないのは甘えでははないかなど周りからの声を聴き、自分で考え成長していく姿が良かった。2025/05/02

布遊

40
初村山由佳さん。5年生の雪乃は学校に行けなくなってしまった。父航介は、祖父母が住む山村に移り農業をする決意をするが、付いてきたのは雪乃だけ。母は仕事のため別居することに・・雪乃は学校に行けるようになるのか?家庭菜園をしているわたしにとって、参考になる内容もあった。母のような、二重生活もいいなぁ。2024/07/17

みんとあめ

30
『あなたがあなたであるためなら、そこから逃げていいんだよ』との帯の言葉に吸い寄せられて。小学5年生の居場所探しの物語。いじめは人の尊厳を奪う。雪乃の吐き出せない思いと抱えている怖さに胸が痛くなり、親の葛藤も刺さる。両親・曽祖父母が、厳しくも温かく寄り添い続け、そして同級生の大輝の存在が雪乃の心に影響を与えていく。田舎の濃い人間関係に揉まれ、彼女がたどり着いた答え、踏み出す姿に感動した。大輝、シゲ爺、ヨシ婆の言葉が特に心に響いた。悩みも苦しみもなくならないが、安心できる場所って必要だと思った。2023/12/28

JADE

15
図書館のおすすめコーナーで、ふと手にした本。小5の雪乃がいじめに遭い、学校に行けなくなる。父の故郷の山里に引っ越し、家族、地域の人々、友達の支えで成長し、自分の意志で一歩を踏み出せるようになる。「西の魔女が死んだ」と似てるけど、土の香りとほんわりした温もりが心地よい物語だった。「自分の好きなように、やりたいように、いっくらだってわがままンなっていいだわい」ひい爺ちゃんの武骨な言葉が沁みた。村山さんは「二人キリ」しか読んだことがなかったので、振れ幅の大きさにびっくりしたし、他の作品にも興味がわいた。☆3.52024/05/30

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