内容説明
「政など、きれいごとでは進まない。呑まれているときではない」。豊臣家大坂城の堀を埋め徳川の権威を決定づけたのは、武士をも凌ぐ智慧を持った阿茶だった。夫亡き後、徳川家康の側室に収まり、戦場に同行するも子を喪う。禁教を信じ、女性を愛し、戦国の世を自分らしく生き抜いた阿茶の格闘と矜持が胸に沁みる感涙の歴史小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶのぶ
28
「まいまいつぶろ」の著者で、大河ドラマで気になる人物「阿茶」ということで読んでみた。阿茶は武田家の家臣の娘だったり、家臣の妻だったりしたようだ。今川家と武田家との取り次ぎの家臣の娘。小さい頃より、やりとりを聞き育つ。大河ドラマでは、突然、出てきたが、長篠の戦い後、家康を頼りに阿茶が徳川へ。側室に。そこからは、数奇な側室として家康とともに戦国を駆け抜ける。秀忠の思いまでも家康亡き後にも動いているとは。西郷の局(於愛の方、秀忠の母)がすごくよく描かれている。キリスト教とも絡みもあり、興味深く読んだ。2024/03/12
ひろ20
19
『まいまいつぶろ』に感動したので、『阿茶』を読んでみました。徳川家康の側室となった阿茶局の一生を描いた小説でした。印象に残ったのは阿茶が側室になる経緯でした。夫が病で死に、幼い猪之助と甲斐から浜松まで歩き通し、家康に会って、6つの猪之助が元服するまで下使えの待女として召し上げて欲しいと直談判した事です。なんの後ろ盾もなく、食べる物もなく、いつ追い剥ぎにあうかもしれない道を歩き通した。そこから運命が大きく変わって、家康の側室となり力になっていった。自分の力で人生を切り開いた阿茶の存在を知れて良かったです。2025/05/04
かずぺん
6
阿茶が男だったなら歴史は変わっていたのかもしれません。2024/03/05
coldsurgeon
6
徳川家康の側室として、政治にも関わり支えた阿茶局の一代記。女性の視点でとらえた家康の一代記かもしれない。家康を追い詰めかけた武田信玄の死から以降の時代を、家康の奥事情を含めて、一部史実を交えて、虚構がなかなか楽しい。2024/02/14
makimaki
4
徳川260年の平和をもたらした影の立役者。家康を女性目線で描いているのが新鮮だった。あの世で阿茶と西郷、そして家康の三人は再会できたのだろうか。2025/04/22
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