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内容説明
原発事故で今もなお、ふるさとに帰れない「津島」の人びとの現実と願い(突然の避難・転居、郷土誌づくり…)をつぶさに伝える写真絵本。『それでも「ふるさと」全3巻』(産経児童出版文化賞大賞〈2019〉)の続編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
マリリン
55
帰れない故郷がここにもある。距離的な問題ではない葛藤は計り知れない。住んでいた家が、学校が、草に覆われ、田畑は林になり、やがて森へと還ってゆく現実...。自然が美しい福島浪江町津島に住んでいた人たちの想いに涙が溢れる。爆発した原子力発電所は今もある。記憶を記録として残す事で、会うこともない子孫に伝えたい。100年後かそれ以上かかっても再びこの地に住む事があるかもしれない子孫のために。豊かな自然に囲まれ生活を営んできた人たちの無念と未来に灯す光りが、多くの人達に届くことを祈らずにはいられない。2021/05/01
とよぽん
52
福島第一原発の爆発により、突然奪われたふるさと! 津島という自然豊かな地域が帰還困難区域になってしまった。「あのころは、~」「あのころは・・・」と人々は顔を合わせると懐かしく往時を語り合う。線量は下がらない。100年後、150年後には、自分たちの子孫が帰って、再び津島で暮らし始めるかもしれない。そのときのために、津島の人たちは「ふるさとの記録集」をつくることにした。まだ見ぬ子孫のために、自分たちの暮らしや伝統も文化も伝えたいという切なる思いに泣けてくる。やはり原発はダメだ。再稼働も不可だ。2021/05/31
けんとまん1007
46
このタイミングで出合ったのも意味がある。汚染水を海へ流すという・・・この本を見たらどう思うのか。暮らしていた土地を奪われ、落ち着くことのない生活。それでも、暮らしていた土地への愛着は変わることがない。帰ることができなくえも、自分たち孫、その子どもたちの世代への希望・つながることを願うこの気持ちは推し量ることが難しい。わかる・・とは、安易な気持ちでは言えないからだ。しかし、忘れないでいることは大切にしたい。2021/04/16
みねたか@
31
2020年1月刊行。福島第一原発から約30キロ浪江町津島地区の今。草木が生い茂った学校、猪や猿が入り込んだ跡が生々しい我が家、ヤナギが茂った田んぼ。おりしも今日、帰宅困難地域の一部で準備宿泊が開始されるとの新聞報道があったが、緩和されるのは、東京23区の面積の半分以上の面積を占める帰宅困難地域の僅か8%余りで、残りの地域には全く目途がついていない。一方で世界的に原発回帰の動きが広がる状況。改めて問われる、コンセントの、ネオンサインの向こう側の世界への想像力。2022/01/21
ヒラP@ehon.gohon
23
このような写真絵本を見て、つくづく思います。 復興なんて絵空事ではないだろうか。 確かに復興はあるかもしれないけれど、閉ざされて埋もれていく現実があることを、今一度考えなければいけないと痛感します。 長年続いてきた平穏な暮らしを奪われ、帰る見通しも失った関場さん夫妻を通して、弱者を無視してでも突き進んでいく、復興の虚構が、全てを埋め尽くしていくのだと虚しいばかりです。2021/05/18
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