内容説明
赤穂浪士ドラマの原点であり、大星由良之助(=大石内蔵助)の忠義やお軽勘平の悲恋などでおなじみの浄瑠璃、忠臣蔵。文楽や歌舞伎で上演され続けている名作を松井今朝子の全訳で贈る、決定版現代語訳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shio
31
スピーディでリズミカルな展開、武士の忠義が中心の男の物語だと思っていたけど、3つの恋が軸となる人間味溢れるヒューマンドラマ!時代をこえて受け継がれるのも、首が痛くなるほど頷ける面白さ✨最初は高師直=吉良上野介、浅野内匠頭=塩冶判官など赤穂事件を太平記の時代に当てはめるのに混乱しましたが、勘平の義父は誰に殺されたのか?など推理小説的場面や、息子と娘を思う母たちの言い争いなど、現代でも通じる展開に引き込まれました。読みたいと思っていた全集が「古典新訳コレクション」として文庫化しているとは、嬉しいかぎり😆🎶2024/01/18
Roko
30
元となっているのは「四十七士のあだ討ち」なのですが、それをストレートに表現してはいけないという「しばり」の中で浄瑠璃や歌舞伎の原作となる「仮名手本忠臣蔵」は書かれました。武士の忠義は描きつつも、恋する男女が「あだ討ち」という運命によって引き裂かれるあたり、女性に受けることを意識した作品なのかなぁ。「仮名手本忠臣蔵」は、赤穂事件の発生から47年後の寛延元年(1748年)に初演されました。舞台で上演するには、やっぱりこれくらいの冷却期間が必要だったのでしょうね。2025/02/25
ヨーイチ
28
松井今朝子の未読本を探していて本棚で発見して購う。歌舞伎は多少勉強したことがあって忠臣蔵も一応(もちろん簡単ではない)読了済み、まぁ嗜み程度。この古典シリーズ今風で年寄りには隔世の感。読みながら「あったあった」「原作はこうだったのね」の繰り返しで楽しく読了。訳者後書きと酒井順子解説、オマケで大学の先生の芸能史がついていて、この本の今日の値打ちが分かるようになっている。翻訳の良し悪し、正邪判定は当方の手に余るが、「自分の答え合わせ」のあやふやな部分がスッキリしたので、自分には合っていたようだ。続く2023/12/26
練りようかん
11
宇野亜喜良氏の表紙きっかけ。うちに秘めたる何とやらを描く第二までのお話が、第三でお軽と勘平が登場すると調子が変わり上手いなぁと思った。太夫の声で聞こえてくる地の文、映像が浮かぶ会話文、人間の躍動感が本から溢れてとっても引き込まれた。お金をめぐり殺し殺され殺す必要があったのかと思う痛く軽快な展開なのだけど、この殺す(死ぬ)必要あったかは本作解釈の核心だなと改めて思った。文楽で何度も鑑賞済みだが、お軽の身請けのくだりは師直とダブり由良之助の像に新たな見方が加わったのが収穫。松井訳わかりやすくて良かった!2024/09/29
fseigojp
10
思いの外エロかった やはり人気があるのは、このせいか2025/03/11
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