内容説明
ぼくたちが出会ったのは単なる偶然ではない。奇跡だ。小学校の同級生だったあなたと結婚して六十余年。アメリカでの新婚生活、京都での家造り、世界中への旅。自由気ままに勤務先を転々とするぼくに「好きなようにしたら。あたしついてくから」とニコニコ笑っていたあなた。つい昨日まであんなに仲良くしていたのに、もうあなたはどこにもいない――。老碩学が静かに綴る最後のラブレター。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZU
2
タイトルに興味をおぼえ、手にとってみた。社会学者の著者が、長年連れ添ってきた妻を突然亡くす。その突然の別れとお互いの出会いから別れまでを綴ったエッセイ。戦前、戦中、戦後、学生運動などの激動の昭和時代の恋。海外での慎ましい夫婦生活、壁にぶつかっても夫婦で乗り越える姿、晩年の穏やかな夫婦生活など、この夫婦のようになりたいと素直に感じた。きっと今は、あの世でも仲睦まじく、過ごしている事だろう。2024/05/11
うめ
2
上品なご夫婦のお話。 子どもの頃からインターネットがあり、膨大な情報と作業を、効率的に処理することを至上とする我々世代には、どうやっても体現できない生き方だろう。(戦争体験は、いくら逆立ちしたって実感を持つことはできないし) 良い悪いの話ではなく、生まれた時代の違いとはこのことか。 ただ穏やかに、一途に、人を愛することの、温かさと素晴らしさで胸をいっぱいにしてくださいました。2024/02/19
takao
1
ふむ2024/08/31
みどがえる
0
★★★★☆2024/02/11