内容説明
直線的に過ぎていく「時の矢」としての時間と循環する時間――その違いをとおして、山里の暮らしとその変容から、時間という「存在」をとらえる。全集収録にあたり補章「過去・現在・未来の関係について」を書き下ろし。「労働と自然」「『真理』が価値を失った時代に」の2編もあわせて収録した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えだまめ
2
里山の暮らし×哲学による時間についての論考。 等速直接的に過ぎて行く時間以外に、循環する時間が存在する。それは他者との関係の中に創造されて行く。近代の資本主義による生産活動は前者を前提として構築され、後者を取り込んで行った。現代人は知らずに前者に支配されているのか?疑って止まないというか、現代人に真に染み付いている「時間」についての概念を根っこから捉え直す本著。一生を真に自由に生きるにはどうしたら良いのか?時間に関する新たな知見を得た、読んで良かった。2025/04/30
わだ りゅうた
1
目から鱗だった。時計により計測される時間、個人の主観的な時間。そうではなく、自然の循環やその関わりに生まれる関係性の時間。近代化が作り出した社会システムは時間を一元的なものにした。個人を分断することで自由というまやかしが生まれ、人々は孤立に不安になる。この著書で述べられている通り懐古的に戻るべきとは思わないが、近代が失敗した長期的な時間を考えるシステムを取り戻す必要があるようにも思える。2025/07/19
山野たぬき
1
一回じゃまだまだちゃんと飲み込めてないので、ぼろぼろになるまで読みたい。2016/08/02
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