内容説明
隋唐時代、政治・社会は仏教に対していかに関わり、仏教はどのように変容したのか。文物を含む多彩な史料によって、ビビッドに、そしてスリリングに展開される諸論考は、通説を改め、隋唐時代そのもののイメージを刷新する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
MUNEKAZ
12
碑文や詔書類の検証から、北朝~唐代までの仏教受容についての論考を集めた一冊。先行研究の矛盾点を鋭く突く筆致は、ジェントルながら切れ味が鋭く読み応えがある。対立→弾圧→協力を繰り返す王朝との関係からは、「王法」と「仏法」の相容れぬ関係が浮き彫りになる。著者も触れているが、我が国における両者の補完関係・権門体制との対比に、日本と中国との仏教受容の違いが表れているようにも感じたり。2023/03/30
すいか
1
唐代史研究において重要な諸論考を文庫版という形で手軽に入手できるのがうれしい。隋唐期の仏教が、道教儒教との苛烈な相克と、政治との緊張関係を通して、いかに中国社会へ根付いていったか、詔令集や文集、碑文、墓誌銘といった一次史料を綿密に精査して明らかにされていくのは、爽快ですらある。何度でも精読したい。2023/02/17
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