カントと分析哲学

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カントと分析哲学

  • 著者名:野本和幸
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  • 勁草書房(2023/12発売)
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  • ISBN:9784326103287

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内容説明

フレーゲ研究の世界的権威の一人であり、数学基礎論についても多くの業績を持つ著者であるが、その研究の出発点はカントにあった。現代哲学を研究するうえで陰に陽にカント哲学との関連を意識し、また現代哲学に触発されてカントの議論が絶えず新たな相貌を表すといった経験をしてきた著者が、両者の緊張関係を論じた探究をまとめる。

目次

はしがき――カント(1724-1804)の問題設定

第1章 カントの理論哲学――認識への問い
 1 人間の認識はどのようにして可能か
 2 カントの経験の形而上学(メタフィジクス)・存在論

第2章 カント『純粋理性批判』と現代哲学の一視角
 1 数学的判断は分析的か
 2 自然科学的判断のア・プリオリ性
 3 観念論と実在論

第3章 綜合性とア・プリオリ性再考――カント批判哲学の今日的一射程
 1 幾何学――直示的(ostensiv)構成
 2 算術(Arithmetik)と代数(Algebra)――記号的(symbolisch)構成
 3 科学哲学での「ア・プリオリ性」のもつ意味

第4章 カント哲学の現代性――〈論理的意味論〉としての『純粋理性批判』とアンチノミー論
 はじめに――本章の課題
 1 〈論理的意味論〉としての『純粋理性批判』(1)――一般論理学の意味論
 2 〈論理的意味論〉としての『純粋理性批判』(2)――超越論的論理学の意味論
 3 超越論的観念論とアンチノミー
 結びにかえて
 コラム カントの真理概念

第5章 フレーゲとカント
 1 はじめに
 2 分析性,綜合性・拡張性と生産的定義
 3 抽象的対象と言語的転回
 4 認識価値と意義

付 論 現代の論理的意味論
 1 論理的意味論の源流と真理定義
 2 モデル論的意味論の展開

あとがきにかえて――哲学研究への私の機縁を回顧して

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