内容説明
「浮気」「見物」「瓦葺」「駅部田」「昼飯」「未明」……難読だったり、およそ地名とは思えない地名の数々。味あるそれら珍地名をたずねる旅に出る。地形図片手に、場所を眺め、地名を声に出して読み、土地の人と語り継がれる歴史や生活について話をする。珍地名と過去・現在・未来を生きる人の物語を辿る旅の記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
38
元本は2015年刊。地図好きの著者による珍地名の訪問記。歩いて地形を確認し、出会った人に話を聴き、資料館にあたって由来を考える。読者も添えられた地図と写真を辿り、著者の眺めた景色を想像できる。これが楽しい。雪の中を彷徨って民家でお茶をご馳走になったり、不意に歴史を感じる家並にぶつかったり。こういう克明な感じが大好きな自分に気づいた。だから日記の類も好きなんだろう。肝心の地名だが、日本人の「当て字」好きがよく分かる。例えば京都の音羽珍事町は鎮守から、岐阜の昼飯(ひるい)はヒルの生息地からの可能性ありとの事。2023/12/05
おいしゃん
23
珍地名がずらりと並んだ表紙につられて。昔からの地理好きとしてはお馴染みの今尾さんだが、こんなにユーモアとかいうか自虐交ぜながら書く人だっけ?という印象。「地名が変わっているだけ」の場所でウロウロ聞き回ることで、よほど奇異な目で見られ続けてきたんだろうなと、フィールドワークのご苦労が偲ばれる。2023/08/24
奏市
10
今年の読み納め。この本読んでなんか役に立つことあったり何かしら意味があるのだろうかと自問自答しながら読んだが(最終的にはないと結論づけた)、なんか地味に楽しみながら読んでいる自分がいた。出てきた珍地名をウェブの地図で探すのも楽しく、なかなか見つからずにやっと見つけた時は嬉しく、逆にあっさり見つけられると淋しくもあった。気に入った珍地名は「浮気(ふけ)」「雨降り(あめふり)」「昼飯(ひるい)」「油面(あぶらめん)」など。多くの場合、最終的に地名の由来がよくわからないとこも良かった。漢字は多くは当て字との事。2023/12/31
エリカパパ
4
地形地名好きな人はほとんど知っている今尾恵介さん。僕もその一人でけっこうな冊数を持っている。この著作は文庫版の最新刊で、たまたま市民アカデミーの企画で登壇された今尾さんにサインをもらうことができた。素直に嬉しい。今回訪れたところでは、採銅所が一番新鮮だった。鉄好きでもあるので、福岡に行くときは筑豊のディーゼルに乗りに行く。採銅所駅は知っていたが、奈良時代からある村名とは畏れ入った。都内では海辺と油面がなるほどなるほど。それにしても今尾さんは現地でよく歩く。2023/12/25
so-horse
0
こういう旅いいね2025/05/28
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