世界歴史選書<br> 木簡・竹簡の語る中国古代 増補新版 - 書記の文化史

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世界歴史選書
木簡・竹簡の語る中国古代 増補新版 - 書記の文化史

  • 著者名:冨谷至
  • 価格 ¥3,300(本体¥3,000)
  • 岩波書店(2023/11発売)
  • ポイント 30pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784000268592

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内容説明

古代の人びとは文字をどのように使いこなしたのか.文書行政は漢帝国の支配システムにいかに組み込まれていたのか.甲骨文・金文・石刻などの媒体も視野に入れながら,竹簡・木簡から紙の時代へ,中国古代の書記文化の多様な展開を提示する.文字の文化史,書物の文化史を学ぶうえで必読の書.好評の旧著に新稿2篇を増補.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

目次

第一章 紙の発明とは?
高等学校の教科書から
紙と蔡倫
古紙の発見
紙の用途
「紙」という語と製紙の始まり
第二章 紙以前の書写材料
甲骨と青銅器
石に刻まれた記録
石刻の始まり
秦刻石
詔書を刻する
漢碑の時代
後漢、漢碑の隆盛
墓石ラッシュの意味するところ
碑と碣──石刻の名称
墓碑の起源と形状
墓中の石刻──墓誌
刑徒墓磚
黄泉の国の石刻
書写材料の中の石刻
第三章 木簡と竹簡
二〇世紀の新資料
木簡発見の歴史
木簡研究史
簡牘──その形状と用途
異なる収巻方法──その1 書籍
異なる収巻方法──その2 帳簿
書物成立前夜
単独簡
木簡と竹簡
発見がもたらした屈折──日本ではなぜ木簡しか出土しないのか
第四章 簡牘が語る書記の世界
簡牘資料の魅力
四次元的資料
長屋王木簡と長屋親王宮
文字の統一
覆された定説
文字の統一とは──文献史料、出土資料両方から考える
李斯と文書行政
篆書から草書へ──簡便性と芸術性
文書行政──その1 詔書
地方行政・軍事組織
中央から肩水候官まで
元康五年冊の真の姿
文書行政──その2 上行文書
書記官とその周辺
字書は誰のために?──流沙出土の資料から
文書逓伝の実態──二種類の検
文書逓伝の実態──郵亭
貫徹する文書行政──郵書刺、郵書課、郵書挙
第五章 楼蘭出土の文字資料より──併用される木と紙
再び書写材料へ
スウェン・ヘディンと楼蘭王国
紙に書かれた書籍
楼蘭からの手紙
使い分けられた木と紙──簿籍
検・符と公文書
紙への段階的移行
第六章 漢から晋へ──簡牘から紙
文献史料よりみたる文書装幀
紙の時代へ──詔の紙色
黄紙と黄籍
総括──書記文化の変遷
新しい行政システムへ
律令制とは何か
補 論
(一) 簡牘の長さと文書行政
(二) 漢簡の書体と書芸術
あとがき
増補新版あとがき
図版出典一覧
参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tom

16
後書きによれば、この本、中国や韓国でも翻訳され、大学の教科書としても使われているとのこと。その本が感想登録第一号とは、これは珍しい(笑)。この本、紀元前後の古代中国で使われていた文書(木簡、竹簡、紙)の変遷、文書の内容についての研究結果。対象は、楼蘭とかの遺跡から出土した文書。行政文書やいわゆる古典、果ては書記官の習字の墨跡まで。それにしても、紀元前後の中国では、大量の文書が国中を巡り、政治がおこなわれていたわけで、そのころの日本とは隔絶の違い。冨谷さんの本を読むたびに、すごいな古代中国と思ってしまう。2019/12/17

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